概要
本プロジェクトは、自治体の給食担当部署(横浜市)に向けた、学校給食献立作成の支援システム開発です 。
生成AIと遺伝的アルゴリズムを組み合わせ、栄養基準、コスト、アレルギー対応、地産地消、アンケート結果から得た嗜好などの複雑な要件を満たす献立を自動生成・最適化することで、学校栄養職員の業務効率化を実現します 。
背景
現在、横浜市では令和8年度から市立中学校において全員給食を実施する予定であり、給食の提供数は現在の選択制と比較して大幅に増加する見込みである 。これに伴い、大規模な給食提供を円滑に行う体制整備が必要とされているが、現場にかかる負荷は深刻な課題となっている 。
特に、献立作成においては、国の栄養基準や厳格なコスト管理(牛乳なし275円以内)、アレルギー対応といった多岐にわたる条件を同時に満たす必要があり、学校栄養職員の業務負担の増大が懸念されている 。市では、市内144校を3ブロックに分けたローテーション提供など効率的な運用方法を模索しているが、これら複雑な制約条件を考慮しながら、地産地消や生徒の嗜好まで反映させた献立を人手のみで作成・調整することは困難な状況である 。
このような背景から、本システムは、生成AIと遺伝的アルゴリズムを連携させ、複雑な作成条件をクリアした献立を効率的かつ効果的に生成・管理する仕組みを提供するものである 。
目的
学校栄養職員が抱える献立作成業務の負担を、システムを用いて自動化し、業務効率化を図る
目標
システム導入により、作業時間を85分から70分の短縮
献立を作成する際に考慮すべき栄養、コスト、地産地消、季節感や旬の食材、アンケート結果から得た嗜好の条件を満たしたメニューの提供
想定クライアント
横浜市 教育委員会事務局 学校給食・食育推進課
システム内容
・レシピ生成:生成AIを活用し、レシピを自動で考案・提案
・料理構成の管理:主菜・副菜・汁物のバランス調整とローテーション管理
・栄養基準チェック: 学校給食摂取基準を満たしているか自動判定 ・コスト管理::1食あたりの食材費が予算内に収まっているか自動判定
・郷土料理・地産地消:地元食材や郷土料理を積極的に取り入れたメニュー提案
・アレルギー対応:代替献立の作成を支援
・アンケート機能:生徒の嗜好・要望を分析
システム概要図

画面遷移図

開発環境
- OS:Windows
- プログラミング言語:Python
- 生成AI:Azure Open AI Service(GPT-4o)
- Webフレームワーク:flask
- ライブラリ・API・ツール:Google Apps Script・Google Form・Weasy Print・GTK3 Runtime・Selenium・Beautifulsoup4・Deap・Scipy・Mecab
- データベース:Firebase Firestore
- デザイン:Canva
メンバー役割
石塚 愛海(プロジェクトマネージャー)
今崎 龍実(デザイナー)
田邊 航大(デザイナー)
北村 颯 (プログラマー)
是澤 一太(プログラマー)
柴田 守琉(プログラマー)