A Tabletop Coordination Simulation System Using AR
安藤大地,早田周平,高橋瑛斗,高橋舞,平子有彩,村山栞菜
背景・目的
現在、新型コロナウィルスの流行によりテレワークの需要が増えたことで、ワー クスペースの環境を整えなければならないということが新たな課題になっている [1]。東京都庁の公式ホームページによれば新型コロナウィルス流行前と流行後で テレワーク実施率が増えてきている[2] 。 そこで、我々は卓上に特化したシミュレータを開発することにより、コロナ禍で高まった家具購入に関するニーズを満たすことを目的とする。今回は、AR を用いた卓上小物シミュレータを開発することにより、自宅で容易にシミュレーショ ンできることを目標とする。 これまでにAR を用いて卓上に特化したシミュレーションを可能にするシステムは開発されてこなかった。先行事例として、 AR を用いたシミュレータにはオープンリソース株式会社の「RoomCo AR」[3] がある。また、特定の場所やモノに特化したシミュレータには無印良品の「収納サイズシミュレータ」[4] や「ユニット シェルフシミュレータ」[5] がある。しかし、これらにはメインで扱う商品が、大型家具であることや、ターゲットとなる場所やモノが異なることから、前述した ニーズを十分に満たすことが難しいといった課題がある。そこで、卓上に特化したシミュレーションシステムの開発を行うこととした。
展示内容
本アプリケーションは、机の平面を検出し、オブジェクトを配置することで卓上のコーディネートをシミュレーションするものである。ユーザが主に行う操作はオブジェクトの選択・配置のみであるため簡単かつ直観的な利用が可能である。また、自身が現在使用している机にオブジェクトを配置するため、各々の環境でサイズ感や色をシミュレーションすることができる。 操作方法: 1. タイトル画面の「スタート」ボタンを押す。 2. カメラが立ち上がると同時に自動でテーブルの平面が検出される。 3. タブから卓上に配置するアイテムを選択し、画面内で任意の位置に配置する。 4. 様々なアイテムを画面内で自由に配置することにより、様々なコーディネートをシミュレーションする。
開発環境・プログラミング言語・利用ライブラリ等
統合開発環境:Unity 3Dモデル作成:Blender プログラミング言語:C# 利用ライブラリ:AR Foundation(Unityのフレームワーク)
ゲームの未来に寄与する要素
本システムを含め、現在ARが利用されているシステムの多くは画面上にて拡張された現実世界が映し出されている。 今後、Google グラス[6] 等のウェアラブルデバイスが発展した際には、それを身につけることでARゲームの世界をよりリアルに楽しむことができるようになると考える。
開発フロー・シミュレーション実行画面例
参考サイト・文献
[1] ACTUS: 書斎やワークスペースの需要が急増!リノベーションで快適な在宅勤務を叶える |Magazine | ACTUS RENOVATION https://www.actus-renovation.com/magazine/article/677( 2022.9.11 確認) [2] 東京都庁:テレワーク実施率調査結果|東京都 https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/07/11/06.html( 2022.9.11 確認) [3] オープンリソース株式会社: RoomCo AR – インテリアを試着する https://apps.livingstyle.jp/roomco/launchApp.html( 2022.9.11 確認) [4] 無印良品:収納サイズ シミュレーター | MUJI 無印良品 https://www.muji.com/jp/feature/size-simulator/( 2022.9.11 確認) [5] 無印良品:ユニットシェルフ シミュレーター | 無印良品ネットストア https://www.muji.net/store/pc/user/homewares/sus/sim-sus.html( 2022.9.11 確認) [6] Google「 Glass Enterprise Edition 2」 https://support.google.com/glass-enterprise/customer/answer/9220200?hl=ja( 2022.9.11 確認)