概要
本プロジェクトでは、地域包括ケア支援のため、音声入出力が可能な対話システムとサーバレスなバックエンド環境を活用した音声対話による情報収集・共有システムの開発を行った。地域包括ケアシステムとは、高齢者が住み慣れた地域や自宅で介護や生活支援を受けることができるよう構築が推奨される、厚生労働省による政策のひとつである。本システムでは、Alexaを用いて高齢者の健康状態・生活支援サービスの利用状況を取得し、Webを通じてケアマネージャー・事業者間での情報共有を行う。
背景
近年、日本においては、高齢者独居の割合が年々増加してきている。65 歳以上の男性は 8 人に 1 人、65 歳以上の女性は 5 人に 1 人が一人暮らしをしている。また、60 歳以上の高齢者で虚弱化したときに自宅に留まりたいと答えた人は 60%以上となっている。
これらを支える取り組みとして、高齢者が住み慣れた地域や自宅で介護や生活支援を受けることができる、地域包括ケアシステムの構築が推進されている。地域包括ケアでは、通常、複数の事業主体が連携したチームケアが提供される。このとき、紙ベースの情報管理に加え、異業種間での情報共有の重複・不備、収集した情報の時系列的把握の困難などの課題が生じる。
本プロジェクトでは、これらの課題に対し、音声入出力が可能な対話システムとサーバレスなバックエンド環境を活用した音声対話による情報収集・共有システムの開発を行った。
目的
- 地域包括ケアシステムの支援
- ケアマネージャの労働時間の削減
目標
- 提供したケア内容のデータ・利用者の状態のデータ提供したケアを記録・可視化することで、時系列的に把握し 活用できるようにする。
- アレクサで45%の項目を聞き取り、情報共有を可能にすることで、アセスメント業務の時間削減を行う。
メンバーと役割
- 大原 愛紀:デザイナ・プログラマ
- 金子 佑虎:デザイナ・プログラマ
- 窪野 清南:プログラマ
- 外山 徳之:プログラマ
- 東 彗豪:プログラマ
- 山口 瑠奈:プロジェクトマネージャ
システム構成図
画面遷移図
開発環境
使用デバイス:Amazon Echo Show 5, PC(Windows11)
使用言語:HTML, CSS, JavaScript, Python, Node.js
利用サービス:AWS(Lambda, DynamoDB, API Gateway, IAM, CloudWatch)
利用したオープンデータ:
・市町村介護予防・生活支援サービス情報提供システム(https://kana.rakuraku.or.jp/)