| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | 旅行法規 |
| 教員名 | 佐々木 正人 |
| 授業概要 | 観光に関連する産業 (旅行・運送・宿泊・飲食業等)は数多くあります。旅行業を始め、これらの観光関係産業にはそれぞれの事業を規制する各種の法律がありますが、本授業ではこれら産業の基幹となる旅行業にスポットを当て旅行業を規制する「旅行業法」と、旅行者との旅行契約上重要な役割を果たす「旅行業約款」を学習・研究して行きます。現在、観光産業を取り巻く環境は、情報化の進展、消費者のニーズの多様化・質的変化等の波が押し寄せています。この様な中で旅行業では旅行の形態・内容・目的が多様化・複雑化し、それに伴い旅行業の事業内容も変化してきています。この様な状況変化に対応すべく、平成16年、旅行業法・旅行業約款が改正されました。授業では前半に「旅行業法」、後半に「旅行業約款」取り上げます。特に法律では、旅行業者が旅行者との旅行取引きに際し、法的規制はどのようになっているのかを中心に、又約款では、旅行契約上の紛争や旅行中発生する各種事故(バス事故・航空機事故・食中毒等)の実事例等を出来る限り紹介しながら旅行業者の責任問題について考察します。授業を通じて法律の論理の組立て方を、又、約款を学習することにより、契約の基礎的な知識を習得することを目標とします。 |
| 授業計画 | 1. 旅行業法 (前半) ① 旅行業法の沿革(旅行業法の制定から現在までの移り変わり) ② 法では旅行業はどのように定義されているのか、旅行業の種別 ③ 旅行事業を始める際の法的規制(登録・営業保証金制度等) ④ 旅行営業をするに当たっての法規制(旅行業務取扱管理者制度・取引条件の説明・広告規制・添乗員制度等々) ⑤ 旅行業協会の業務・役割(弁済業務保証金制度、研修制度、苦情処理業務等) 2. 旅行契約約款(企画旅行契約約款を中心に) (後半) ① 約款とは ② 旅行契約の種類とその債務 ③ 旅行契約はいつ成立するのか(店舗・電話・インターネット等での旅行申込みの場合) ④ 旅行申込み後の契約内容の変更、契約解除等の場合の取扱い ⑤ 旅程管理とは(添乗員の役割・業務内容等) ⑥ 旅行業者が旅行契約上負う責任(どの様な場合どの様な責任を負うのか。事例紹介) ⑦ 特別補償とは(海外旅行と国内旅行における補償の相違、どの様な場合補償されるのか) ⑧ 旅行日程上、重要な変更が発生した場合、どの様な保証がされるのか(旅程保証) |
| 評価方法 | 旅行業法及び約款の試験で50点、宿題レポート、受講態度、出席状況で50点 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 法律と言えばとっつきにくく、難しいといったイメージがありますが、本授業では分かりやすい言葉で、法に親しみを感じるように講義を進めて行きます。但し復習・予習は必ずして下さい。休まず出席し、授業を真剣に聞けば、「旅行業務取扱管理者」の資格取得を目指す諸君には、「法・約款」の科目での合格点を約束します。 |
エコツーリズム論
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | エコツーリズム論 |
| 教員名 | 海津 ゆりえ |
| 授業概要 | エコツーリズムは自然や文化など地域の固有の資源を地元に根付いたガイド(インタープリター)によって案内してもらう「エコツアー」の側面がよく知られていますが、もともとは環境保全と経済振興の両立を図ろうとする地域のニーズから出発した概念です。現在の日本では、国際協力や観光立国を論じる上で欠かせない概念となりました。本講義では、その理論と実践について、事例を中心に学びます。座学の他、ゲスト講師による講義やエコツアーの現場体験も取り入れ、より現場に学ぶ授業とします。 |
| 授業計画 | 1. ガイダンス 2. 歴史、定義、概念整理 3. 日本と世界のエコツーリズムの今日 4. 国立公園、世界自然遺産、自然保護 5. 各地の事例から 1. エコツアーの実際 2. インタープリターとガイド 3. 資源の保全と管理 4. ルール、ガイドライン 5. 地域振興と宝探し 6. エコツーリズムのビジネス性 7. 総括 |
| 評価方法 | 出席点、授業中の態度、レポート(中間・期末)から評価します。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 観光は論じるよりも参加するもの。エコツアーへの参加機会などを随時提供するので、積極的に参加してください。 |
レジャー産業論
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | レジャー産業論 |
| 教員名 | 山田 紘祥 |
| 授業概要 | 本講義では、日本人のレジャー及びレジャー産業を幅広い観点から学習する。日本人のレジャーの歴史、休日・休暇の動向、生活意識、日本人のレジャー活動の現状と将来などを理解した上で、スポーツ、文化関連、アミューズメント、外食、観光・行楽にわたる日本のレジャー産業の動向について総合的に学習する。 |
| 授業計画 | レジャー及びレジャー産業の定義 最近のレジャー及びレジャー産業について 日本人のレジャー及びレジャー産業の戦後史 日本人のレジャーをめぐる環境(自由時間、意識等) 日本人の余暇活動の時系列変化と潜在需要 レジャーの国際比較 観光業界(テーマパーク、旅行業、ホテル等) 力ルチャー業界(映画、ビデオ、複合カフェ等) アミューズメント業界(テレビゲーム、ゲームセンター等) ゲーミング業界(パチンコ、公営ギャンブル、宝くじ、トト等) 外食業界(外食、カラオケ等) スポーツ業界(スキー、ゴルフ、フィットネスクラブ、ボウリング等) 論文テスト |
| 評価方法 | 出席状況と試験成績とをあわせて最終的に評価する。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | レジャー産業は観光産業を含む巨大産業である。本講義では我が国レジャー産業を広く学び、その理解を通して、将来の学生諸君の職業生活に役立てるとともに、日本人の生活そのものの理解を深めるものとする。可能な限り集客に成功しているレジャー産業やレジャー施設をスライドないしビデオで紹介する。 |
安全保障論
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | 安全保障論 |
| 教員名 | 藤嶋 亮 |
| 授業概要 | 安全保障というテーマは、日常的に関心を集める問題ではありませんが、ひとたび安全が脅かされたと感じると、世論は沸騰し、議論は他のテーマにはない熱を帯びます。しかし、多くの人命を左右するという安全保障の性格から考えた場合、これは危うい態度です。本講義では、バランスの取れた見方を養うために、まず、同盟や集団的安全保障、(核)抑止、危機管理、軍縮・軍備管理、平和維持活動といった、安全保障をめぐる基本的な考え方(概念)について、冷戦期やポスト冷戦期の具体例に即して説明します。その上で、国家間の戦争のみならず、内戦やテロリズム、飢餓や貧困、災害や事故、環境破壊などへの対処を含む、より広い「人間の安全保障」について考えてみたいと思います。 |
| 授業計画 | ガイダンス/安全保障論とは何か 同盟と多国間安全保障 安全保障の類型 ヨーロッパ:NATO アジア:「ハブ・スポーク」体制(米中心の二国間同盟) 日本:日米安保条約 核をめぐる問題 核戦略と核抑止:恐怖の均衡 ミサイル防衛(MD) 核拡散のスパイラル 軍縮と軍備管理 核軍縮の展開:SALT、START、PTBT、NPT 大量破壊兵器 「オタワ・プロセス」 国連と安全保障 集団的安全保障と平和維持活動 冷戦期における実践 ポスト冷戦期における変容:「平和への課題」 ポスト冷戦期における安全保障 国連・地域的安全保障機構の変容 9・11と安全保障概念の変化 ポスト冷戦期における日本の安全保障 人間の安全保障 新しい安全保障概念 「危険社会」 |
| 評価方法 | 学期末の筆記試験によって、成績を評価します。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | レジュメを配布し、それに基づいて講義を進めます。したがって、特に教科書は指定しませんが、できるだけ新聞やテレビ、インターネットなどを通じて、最新の情報に触れるように心がけてください。安全保障の問題は、時に極めて厳しい問いを突きつけます。その社会が守ろうとする価値は何なのか、そのためにいかなるコストを払い、いかなるリスクをおかすのか。このような問いに対し、感情論で応じることや、新聞やテレビの受け売りで答えることは容易です。しかし、自分なりの答えを探すためには、知的格闘が不可欠です。安全保障論とは、そのような刺激に満ちた学問です。 |
比較政治学
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | 比較政治学 |
| 教員名 | 錦田 愛子 |
| 授業概要 | われわれは自然と様々な事柄について比較を行っている。例えば他人との比較などがその良い例である。政治学においても、古代ギリシャのアリストテレスをはじめ、政治学の古典とみなされる業績は、ほとんどすべて比較研究だといってよい。しかし、「比較政治」という学問が確立され、大学の講座に登場するのは、20世紀半ば以降のことである。この講義では、各国の政治制度を単に比較するだけでなく、基本的な政治制度(議院内閣制と大統領制)を理解した上で、民主主義の視点(民意がいかに反映されているか)から、その国の政治制度の特徴を明らかにし、理解を深めていく。基本的な政治制度を学んだうえで、関心のある国を一つ取り上げ、その国の政治制度について履修者は各自発表する。 |
| 授業計画 | 議院内閣制と大統領制 各国の政党と選挙制度 欧米諸国の政治制度 イギリスの政治制度 アメリカの政治制度 フランスの政治制度 ドイツの政治制度 日本の政治制度 |
| 評価方法 | 原則として3分の2以上の出席、数回程度の試験、レポートなどを総合的に評価する。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 様々な国家の政治的出来事に関心を持とう。そして、それに関する本や新聞記事を積極的に読もう。 |
国際平和と国際協力
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | 国際平和と国際協力 |
| 教員名 | 中村 恭一 |
| 授業概要 | 戦争(紛争)、国際テロ、開発、貧困、人口、難民、環境、教育、HIV/AIDSやマラリヤのような生命を脅かす疾病等々、世界の平和と安全を脅かし、人間らしい生活を妨げる問題と脅威は限りなく存在し、また次々と発生する。これらの諸問題に国際社会、特に国連はどのように対応し、また日本はどのような貢献をなすべきか。国際社会(国連)と日本という二つの社会の関係をにらみながら、国連組織の構造と機能、および現代の世界に共通の諸問題の基礎的理解を目指す。 |
| 授業計画 | 「国際社会」とは: 国際社会、平和、協力などという言葉は、頻繁に使われるものの、使われる場所と状況によっては、その意味は実にあいまいになり、空虚な言葉になりがちである。これらの言葉の意味するものを検証する。 「国際連合」(国連)の構造と役割: 国連と一口に言っても、ニューヨークの国連本部の機構から、世界各地に広がるさまざまな国連機関まで実に複雑である。この複雑な国連の組織と活動の実態を数回の講義を通して理解する。 「安全保障理事会」(安保理)の機能と問題: 世界の平和と安全の問題を一手に担う。冷戦終結により、その機能は相当現実的なものとなったが、依然現実の世界に対応しきれない側面も多い。安保理とは何か、国際平和のために果たす機能はどのようなものか、を数回の講義で検証する。また国連改革すなわち安保理改革の問題点と可能性を考える。 「国連平和維持活動」(PKO): PKOはいまや普通の日本人にとって毎日耳にする言葉である。しかしこの言葉は国連憲章に載っている言葉ではない。憲章にない活動がなぜこれほどまでに、日常的かつ重要なものになっているのか。さまざまなPKOの例、それに日本語で使うPKOと国際社会が使うPKOには大きな意味の違いが潜むことなどを数回の講義を通して理解する。 「「国連憲章」: 国際社会並びに国連の活動はことごとく国連憲章に則って行われている。したがって、国連憲章に規定されていることを離れて、正確な国際社会と国連の理解はありえない。このために、国連憲章の英語の原典に当たることを通して、敗戦国日本だけに継続した国連の虚像と実像に迫る。 英語を重視した国際的国際学部授業: 以上の講義計画を進める上で、また正確な国連の知識を得て各国の人々と国際平和に向けた協力活動を推進する上で、英語を通した問題の理解および英語で議論する能力は不可欠である。授業においても、極力英語を使い、国際化された形での国際学部的授業を目指す。このために英語の辞書はすべての講義に必らず持参すること。また英語多様の講義故に復習は不可欠である。国際学部学生であるということは、より英語力を磨く機会を得たことと銘記すること。 「国連の基礎知識」 基本テキストとして、国連広報局が編集発行している「国際連合の基礎知識」(日本語版、世界の動き社刊)を使用する。特にこのテキストの巻末に収められた英日対訳の国連憲章その他の資料は重要である。テキストは授業で一括購入する。 グループ討論: 討論することは自分の理解度を確認し、かつ問題点を浮き彫りにする上で非常に重要である。いかに貴重な知識や能力も他の人との交流に生かされて、初めてその真価を発揮する。このためにグループ討論も可能な限り、導入する。 映像使用: 紛争現場をはじめ、まだ見ぬ世界の問題を本当に理解するのは難しい。折に触れて、ビデオ等を活用する。 外部講師: 世界各地の紛争あるいは国際協力現場に立った経験を持つ人の第一義的情報並びに分析はことのほか有益である。なるべく現場を知る専門家を招きたい。 なお第1回目の授業は、授業の全体構想の説明その他で最も重要なものなので、正当な理由なく欠席したものは受講の意志なしとみなされるので注意すること。 |
| 評価方法 | 授業への参加熱意、および与えられた課題に対する準備と発表、日常的なテストによる総合評価。出席も重視する。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 国際社会との交流ならびに国際社会での活動において英語力は不可欠。何はともあれ、英語による情報収集(知識の吸収)、コミュニケーションの能力をつける機会は国際学部学生の最大の特権と考えて、英語力の習得に励んでほしい。 |
国際機構論
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | 国際機構論 |
| 教員名 | 斉藤 功高 |
| 授業概要 | 第二次大戦後、国際社会は急速に組織化されていった。現在の国際社会は国際機構がなければ成り立たないところまで深く結びついている。例えば、国際社会の平和を担保するためには国連は不可欠な存在である。国際テロを撲滅するには一国では不可能であり、国家間の協力が必要となる。国連はそのための要となることができる。また、私たちは何らかの国際機構のお世話になっている。私たちが日本にいて外国製品を安く買えるのも、WTOという国際機構によって自由貿易が推進されているからである。さらに、EUのように特定の地域が国家主権を超えて統合を進めている場合がある。これは、今後の新しい試みとして研究していく必要がある。このように、私たちは生活に密接に関係している国際機構を学ぶことによって、国際社会の仕組みが一層理解できるようになる。本講義では、国際機構を法の視点から学んでいく。 |
| 授業計画 | プロローグー国際機構とは 国連 国連の仕組み 国際機構としての国連 総会決議の性格 総会決議と事例 安保理決議の性格 安保理決議と事例 国連と世界平和 国連はどうあるべきか 専門機関 WTOと自由貿易 IMFと国家の再建 経済のグローバル化とWTO・IMF IAEAとNPT体制 地域機構 EUと地域統合 EU法と加盟国の権限 ASEANとAPECーその将来は |
| 評価方法 | レポート(内容12点、形式5点、資料3点、合計20点)・平常点(授業内で実施するミニテストの合計20点)・筆記試験(60点)の100点満点によってAA(100~90点)、A(89~80点)、B(79~70点)、C(69~60点)、D(59~0点)の評価をする。なお、筆記試験は3分の2以上講義に出席しなければ受けることが出来ないので注意すること。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 授業では教科書を使わないため、国連や国際機構に関する本を最低1冊読んで、全体的な知識を身につけて欲しい。また、国際社会に現在起こっている諸事情を新聞・インターネット等でよく把握しておいてほしい。 |
イスラーム法と社会
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | イスラーム法と社会 |
| 教員名 | 中村 緋紗子 |
| 授業概要 | 世界のムスリム人口は推計で13億人を超え、世界の総人口65億人のうち、約5人に1人がムスリム(イスラーム教徒)となっている。イスラームの地理的な広まりは、20世紀前半までは「北アフリカから東南アジアまで」といわれてきた。しかし、20世紀の後半から、種々の要因による移民で、その分布は世界中に広がっている。21世紀のグローバル化しつつあるイスラーム社会の解明が本講義の目的である。国際社会におけるムスリムの位置と動向を理解することによって米国の9/11同時多発テロ、コソボ紛争、アフガン、イラク戦争など、なぜイスラームと西欧文明の衝突といわれる現象が起こるかを明らかにする。受講生は各自興味のある国のムスリム社会を選び、資料を集め、口頭発表し、レポートを提出する。 |
| 授業計画 | 現代国際社会とイスラーム イスラーム地域の広がりと多様性:(1)20世紀前半まで イスラーム地域の広がりと多様性:(2)20世紀後半の動き 21世紀の広がりと展望 西欧とイスラーム:概観 西欧とイスラーム:(1)アメリカ合衆国 西欧とイスラーム:(2)イギリス 西欧とイスラーム:(1)フランス 西欧とイスラーム:(1)ドイツ 西欧とイスラーム:(1)オランダ 西欧とイスラーム:(1)ロシア 東欧・バルカン諸国とイスラーム 日本とイスラーム 今、イスラーム世界に何が起り、何が問題となっているのか?なぜ、テロが起るのか?なぜ国際紛争に繋がっていくのか? |
| 評価方法 | レポート(50%), 授業への参与(30%), 出席点(20%) |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 本講義の受講希望者は、春学期開講の「イスラーム入門」をあらかじめ受講してくること。 |
国際人権法
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | 国際人権法 |
| 教員名 | 斉藤 功高 |
| 授業概要 | 人権とは、人が生まれながらにして持っている権利であり、犯すことの出来ないものとして保障されなければならない。従来、この人権保障の担い手は各国家であり、国家が自国民の人権を保障するものとされてきた。だが、国家は、かならずしも自国民の人権を保護するとはかぎらない。国家は自国民の人権を積極的に保護せず、時には侵害することさえある。第2次大戦後に登場してきた国連を中心とする国際的な人権保障の仕組みは、この歴史的事実の反省から生まれてきた。国際人権保障の仕組みにおいては、国家に人権尊重を義務づけるだけでなく、国家によるその義務の実施を監視する手続をそなえ、ある場合には、被害者個人が救済を求めて訴える手続きも用意されている。本講義では、国際的な人権保障のしくみを整理した上で、日本が関わる具体的な事例を中心に、国際人権法が人権保護においてどのような役割を果たしているのか考えていく。 |
| 授業計画 | プロローグー国際人権の歴史ー 国際人権保障の出発点・世界人権宣言 国連と国際人権保障制度 国際人権保障のしくみ(1) 国際人権保障のしくみ(2) 国際人権条約の内容と実際(1) 国際人権条約の内容と実際(2) 地域人権条約の内容と実際 難民の保護と人道的介入 UNHCRの活動と難民保護 開発と人権保護ーODAと人権保護 人権条約と国内法の関係 国際人権規約B規約と日本の状況(1) 国際人権規約B規約と日本の状況(2) 国際人権規約A規約と日本の状況(1) 国際人権規約A規約と日本の状況(2) 女子差別撤廃条約と日本ー企業における女性の人権保護ー 人種差別撤廃条約と外国人差別事件 子どもの権利条約と子どもの置かれている状況 戦後補償と人権保護(1)ー従軍慰安婦裁判 戦後補償と人権保護(2)ー台湾人元日本兵保障裁判・シベリア抑留保障裁判 日本の難民政策 入管法と外国人の人権保護 日本における外国人労働者の人権保護 外国人の人権と地方自治体の対応 人権保障と日本の課題 |
| 評価方法 | レポート(内容12点、形式5点、資料3点、合計20点)・平常点(授業内で実施するミニテストの合計20点)・筆記試験(60点)の100点満点によってAA(100~90点)、A(89~80点)、B(79~70点)、C(69~60点)、D(59~0点)の評価をする。なお、筆記試験は3分の2以上講義に出席しなければ受けることが出来ないので注意すること。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 授業では教科書を使わないため、国際人権法に関する本を最低1冊読んで、人権に対する知識を深めてもらいたい。また、現在国際社会で起こっている人権問題に注目して、どうしてそのような人権侵害が起こるのか、その原因と解決方法を考えてほしい。 |
国際社会と国際紛争
| 年度 | 2008 |
|---|---|
| 科目名 | 国際社会と国際紛争 |
| 教員名 | 中村 恭一 |
| 授業概要 | 「言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から将来の世代を救う」(国連憲章前文)ために創設された国連は、冷戦終結後もなお、国際紛争(民族紛争)の防止と平和構築の上で多くの課題を抱える。国際紛争の歴史、特に戦後国連がかかわってきた国際紛争とそれに対する国連の努力を概観し、国際紛争を防止し、調停する国連の能力を検証すると共に、現代の世界の紛争について自ら調査して発表する演習形式で行う。また自分の選んだテーマについては期末リポートにまとめる。こうした作業を通じて、国際社会が直面する国際紛争、国際平和、国際協力についての理解と調査発表方法の習得を目指す。 |
| 授業計画 | かつては国家主権を尊重することを基本として、国連や国際社会は国内紛争への介入を避けたが、冷戦終結後の世界では、普遍的な人権の尊重および人道的見地からの国際協力の重要性から、国内問題にもしばしば介入する。その結果、国際社会が関心を持つ紛争は実に多様化している。民族問題、宗教問題、人権問題、言語問題、貧困問題、資源問題、環境問題等々が紛争を招き、国際社会の介入が必要となっている。 講義の前半では、こうした国際社会と紛争の現状について、「国際連合の基礎知識」(世界の動き社刊)並びに「世界の紛争地図の読み方」(PHP文庫)を基礎テキストとして学ぶ。その中でも、人道的介入という言葉で説明される国際社会の行動や、平和構築、人間の安全保障などの新しい概念についても理解を図る。 講義の後半は、受講者がそれぞれ関心を持つ紛争地域あるいは問題地域を選び、それぞれの関心事について約1ヶ月から1ヵ月半の猶予期間において調べ、順次発表していく。それを下に受講者全員参加の討論を行う。すべての受講生は、自分の担当したテーマを期末リポートにまとめる。 春学期の「国際平和と国際協力」の授業で得た現代世界の理解がベースになる。このため同授業を受講していない国際紛争論の受講生は、国際社会並びに国連の基礎知識として、「国際連合の基礎知識」を十分に予習しておくこと。 国際紛争の理解と考察、あるいは世界の人々との討論においても英語力は欠かせない。また紛争を理解するためには、さまざまな英語の文献、情報に当たることも必須である。そのため英語力の訓練を授業の重要な一環とする。 なお第1回目の講義は授業の全体像をつかみ、自分の課題に取り組む準備を理解する上でも、絶対に欠かせない。正当なる理由なく第1回目の授業を欠席したものは、受講の意思なしとみなされる点に注意すること。 |
| 評価方法 | 日常的なテストと授業中の積極性および期末リポートなどの総合評価。出席も重視する。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 国際社会との交流ならびに国際社会での活動において英語力は不可欠。何はともあれ、英語による情報収集(知識の吸収)、コミュニケーションの能力をつける機会は国際学部学生の最大の特権と考えて、英語力の習得に励んでほしい。 |