国際平和と国際協力

年度 2008
科目名 国際平和と国際協力
教員名 中村 恭一
授業概要 戦争(紛争)、国際テロ、開発、貧困、人口、難民、環境、教育、HIV/AIDSやマラリヤのような生命を脅かす疾病等々、世界の平和と安全を脅かし、人間らしい生活を妨げる問題と脅威は限りなく存在し、また次々と発生する。これらの諸問題に国際社会、特に国連はどのように対応し、また日本はどのような貢献をなすべきか。国際社会(国連)と日本という二つの社会の関係をにらみながら、国連組織の構造と機能、および現代の世界に共通の諸問題の基礎的理解を目指す。
授業計画 「国際社会」とは:
国際社会、平和、協力などという言葉は、頻繁に使われるものの、使われる場所と状況によっては、その意味は実にあいまいになり、空虚な言葉になりがちである。これらの言葉の意味するものを検証する。
「国際連合」(国連)の構造と役割:
国連と一口に言っても、ニューヨークの国連本部の機構から、世界各地に広がるさまざまな国連機関まで実に複雑である。この複雑な国連の組織と活動の実態を数回の講義を通して理解する。
「安全保障理事会」(安保理)の機能と問題:
世界の平和と安全の問題を一手に担う。冷戦終結により、その機能は相当現実的なものとなったが、依然現実の世界に対応しきれない側面も多い。安保理とは何か、国際平和のために果たす機能はどのようなものか、を数回の講義で検証する。また国連改革すなわち安保理改革の問題点と可能性を考える。
「国連平和維持活動」(PKO):
PKOはいまや普通の日本人にとって毎日耳にする言葉である。しかしこの言葉は国連憲章に載っている言葉ではない。憲章にない活動がなぜこれほどまでに、日常的かつ重要なものになっているのか。さまざまなPKOの例、それに日本語で使うPKOと国際社会が使うPKOには大きな意味の違いが潜むことなどを数回の講義を通して理解する。
「「国連憲章」:
国際社会並びに国連の活動はことごとく国連憲章に則って行われている。したがって、国連憲章に規定されていることを離れて、正確な国際社会と国連の理解はありえない。このために、国連憲章の英語の原典に当たることを通して、敗戦国日本だけに継続した国連の虚像と実像に迫る。
英語を重視した国際的国際学部授業:
以上の講義計画を進める上で、また正確な国連の知識を得て各国の人々と国際平和に向けた協力活動を推進する上で、英語を通した問題の理解および英語で議論する能力は不可欠である。授業においても、極力英語を使い、国際化された形での国際学部的授業を目指す。このために英語の辞書はすべての講義に必らず持参すること。また英語多様の講義故に復習は不可欠である。国際学部学生であるということは、より英語力を磨く機会を得たことと銘記すること。
「国連の基礎知識」
基本テキストとして、国連広報局が編集発行している「国際連合の基礎知識」(日本語版、世界の動き社刊)を使用する。特にこのテキストの巻末に収められた英日対訳の国連憲章その他の資料は重要である。テキストは授業で一括購入する。
グループ討論:
討論することは自分の理解度を確認し、かつ問題点を浮き彫りにする上で非常に重要である。いかに貴重な知識や能力も他の人との交流に生かされて、初めてその真価を発揮する。このためにグループ討論も可能な限り、導入する。
映像使用:
紛争現場をはじめ、まだ見ぬ世界の問題を本当に理解するのは難しい。折に触れて、ビデオ等を活用する。
外部講師:
世界各地の紛争あるいは国際協力現場に立った経験を持つ人の第一義的情報並びに分析はことのほか有益である。なるべく現場を知る専門家を招きたい。
なお第1回目の授業は、授業の全体構想の説明その他で最も重要なものなので、正当な理由なく欠席したものは受講の意志なしとみなされるので注意すること。
評価方法 授業への参加熱意、および与えられた課題に対する準備と発表、日常的なテストによる総合評価。出席も重視する。
教科書
参考書
メッセージ 国際社会との交流ならびに国際社会での活動において英語力は不可欠。何はともあれ、英語による情報収集(知識の吸収)、コミュニケーションの能力をつける機会は国際学部学生の最大の特権と考えて、英語力の習得に励んでほしい。