交通事業論

年度 2005
科目名 交通事業論
教員名 佐々木 正人
授業概要 交通・運送手段としては、航空・船舶・鉄道・車両等が考えられるが、その中でも世界のグローバル化に伴い、人流・物流の面で、今や重要な交通手段となっている航空運送を講義では取上げる。米国の同時多発テロ、イラク戦争、SARS問題、スマトラ沖大地震等の影響を受け、航空需要は従前程の好調さが見られない。更に、米国から始まった航空自由化の波は全世界に広まり、新規航空会社の相次ぐ参入を招き、企業提携・共同運航、CRSの進展、FFPの拡大、格安運賃の氾濫等の動きと相俟って、現在、航空会社は厳しい生き残りをかけた競争の真只中にある。そこで本講では、この様な問題を中心に、航空協定、経営の特質、航空事故における損害賠償責任問題等を取上げ、ビデオ等の映像を活用 しながら講義をすすめ、航空産業の現状に迫って行く。
授業計画 航空運送の沿革、航空機、空域、領空主権について
航空産業の現状(国内外)
シカゴ条約等の航空協定
航空産業の特質
航空産業のマーケティングとサービス
・流通チャンネル
・eチケットの拡大
・CRS(コンピュータシステム)、イールドマネジメント
・FFP(フリークエント・フライヤーズ・プログラム)
・アライアンス(企業提携)
・コードシアリング(共同運送)
・チャーター等々
米国、EU、日本等における航空自由化(規制緩和)の動き
航空運送人の損害賠償責任
・航空事故の状況
・責任制度の体系~ワルソー条約の誕生からモントリオール条約の発効まで
・エコノミークラス症候群、オーバーブッキング、機内迷惑行為等
航空産業の課題と今後
評価方法 随時実施する小テスト、レポートの作成、受講態度、出席状況(特に重視)等を総合して評価する。
教科書
参考書
メッセージ 航空関係のニュースは毎日のようにマスコミに取上げられている。授業をただ漫然と聴くだけでなく、こういった報道ニュース等にも常に関心を払うと同時に、授業の復習を必ず行うことが肝要である。