年度 | 2010 |
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科目名 | ゼミナール I |
教員名 | 岩本 純 |
授業概要 | 諸君の多くは、企業をはじめとする経営体に就職することになる。40年近くにわたるサラリーマン生活の入り口(採用)から出口(定年退職)までに出会うさまざまな問題を、社会学的な視点から取り組む。その対象となるテーマの範囲は、企業と社会、日本型生産システムと企業間関係、キャリア形成と能力開発・教育訓練、昇進と賃金管理、職業の性別隔離(男の仕事、女の仕事)、労働者の働く意欲、労使関係など幅広い。1990年代半ばから、企業およびサラリーマンの環境は、IT化および長期的不況により、大きく変化している。とくに、年功制から能力・成果主義へ、ピラミッド型組織からフラット型組織へ、人と業務のアウトソーシングの拡大などとして現れている。このような現実とその背景を理解・把握し、分析する能力を養う。 |
授業計画 | 全員の共通関心を深め、関心領域を確定するために、新聞記事をはじめ、基本的文献を輪読する。ゼミの形式、進め方、参考文献などは、参加者と相談の上で決めていくが、参加者の自主的かつ自律的な報告にもとづく企画・討論が中心となる。また、学習・研究の対象を中心に、論文の書き方、プレゼンテーション・討論の方法、リーダーシップ機能の獲得なども学んでいく。 1年間のゼミにおける自己の目標を自分自身で管理するために、理解力、要約力、分析力、表現力等の自己採点および目標値を4月初めに提出する。半年毎に、どれだけ成長したかを検証する。 |
評価方法 | 出席点30%、報告・発表の準備30%、報告・発表回数40%の割合で評価。成績評価の基準は、次の通り。AA)欠席がなく、準備を怠りなく、報告も積極的である、A)出席、準備、報告に、多少の不足はあるが、努力の形跡が見て取れる、B)A)に比べて、更に不足している、C)出席回数は、充足しているが、努力の形跡が見て取れない、D)出席不足。 |
教科書 | 岩本純・吉井博明『「情報」の商品化と消費』学文社、熊沢誠『能力主義と企業社会』岩波新書、島田晴雄『日本の雇用』ちくま新書など |
参考書 | |
メッセージ | 責任感、積極性のある学生を求める。「産業社会学」の履修者が望ましい。 |