国際協力特論 I(開発協力)

年度 2010
科目名 国際協力特論 I(開発協力)
教員名 林  薫
授業概要 国際協力に関しては、現在ミレニアム開発目標(MDGs)の実現に向け国際的な取り組みが行われている一方、その効果や有効性(effectiveness)の向上に向けてさまざまな取り組みがなされている。本講義は、上記情況をふまえつつ、過去半世紀にわたって行われてきた開発協力の理論、実際の成果と問題点を総括し、そこで蓄積された知見を学ぶ。具体的には基礎的な概念、開発援助理論とその変遷、援助の基礎にある哲学、援助手法(モダリティー)、国際的な援助の調達と協調などについて理解を深めると同時に、具体的な事例を通じた問題解決方法などを習得する。履修者が開発協力の関する政策立案者あるいは実務家となるために必要な知識と知恵を獲得することを達成目標とする。
授業計画 開発協力分野における基本的概念と用語
国際的な制度・枠組み/国際関係と国際協力
成長と貧困 二つのアプローチ
開発思想の変遷と国際協力の歩み(1)政府主導・輸入代替工業化の時代
開発思想の変遷と国際協力の歩み(2)BHNと貧困削減
開発思想の変遷と国際協力の歩み(3)市場経済化と構造調整
貿易、投資、移民と援助(政策の一貫性)
開発における市場と政府
インフラ整備の重要性・民間部門の役割
援助とエンパワーメント
参加型開発
人間の安全保障と開発援助
平和構築と開発援助のインターフェース
援助の有効性 援助効果の測定と評価概論
援助の有効性と制度・政策・ガバナンス
援助のモダリティーと援助協調
新たなパラダイム
(以上は学期授業予定回数と必ずしも一致しません。また、時々刻々変化する国際情勢や途上国の状況に応じて一部内容を変更することがあります)
評価方法 出席状況および授業への賛歌状況で評価を行う。補完的にレポート作成を求めることがある。開発援助の基礎的知識を習得できたかどうか、開発援助の枠組みを理解した上でグローバルな課題を考える能力が獲得できたかどうかを評価基準とする。
教科書
参考書
メッセージ 開発援助の国際的動向をレビューしながら、開発の意義と難しさを学びます。受講者は開発途上国の状況に関心を持って下さい。