国際法

年度 2010
科目名 国際法
教員名 中田 達也
授業概要 ニュースや新聞で知る国際的な問題には、国際法との関連が深い問題が多々ある。こうした問題の何がどのように国際法との関連をもっているのかを解説する。その際、そうした諸問題が国際法全体の中で位置づけられるようにする。講義形式としては、第一に、国際法の体系と論理のありようを学んでゆく。これは、通常の教科書の目次にもあるような内容から適宜選定しながら、分かり易く解説する。第二に、そうした体系を大まかに掴んだ後で、個別の問題を国際法全体の論理の中に位置づけて解説してゆく。その際、授業を通して、学生の関心が高い分野を積極的に取り上げてゆく。学生に語りかける授業を旨としたい。
授業計画 第 1回 オリエンテーション(文献紹介)について
第 2回 国際法における民法概念と刑法概念について
第 3回 国際法の歴史と発展について
第 4回 国際法の法構造について
第 5回 国際法の定立について
第 6回 国際法の法源について(1)
第 7回 国際法の法源について(2)
第 8回 国際法の適用と国際裁判所
第 9回 国際判例の意義(国際司法裁判所の勧告的意見を含む。)について
第10回 強行規範と国際公序について
第11回 映画「ミッドナイト・エクスプレス」の国際法的解説
第12回 映画鑑賞(ミッドナイト・エクスプレス)
第13回 沈没船と国際法について
第14回 テロリズムと国際法について
第15回 宇宙法について
第16回 南極をめぐる国際法について
第17回 子供の人権条約について
第18回 反ドーピング条約について
第19回 捕鯨問題について
第20回 海賊版規制のための条約について
第21回 教科書問題と国際法について
*うち第2回と第3回について2回連続授業。残りは、試験対策及び学生からの質疑応答。本年度は、『国際法からはじめよう』著者・佐々木将人氏においで戴いて、国内法と国際法の相違を浮き彫りにして戴き、それに中田が講義を付け加えるという形態を採った。
※学期授業予定回数と必ず一致するものではありません。
評価方法 授業で取り上げるトピックの中から、任意に一題を選択して、1,500字で論理を展開することを目標とする。出席点は試験の加点事由として考慮する。1,500字の対象には、救済措置も用意する。より良い答案を作るよう、互いに努力する環境を作り上げてゆきたい。日本語を絞ることも併せて学ぶ。見解に根拠を示して論理を展開しているかどうかを最大の基準とする。
教科書
参考書
メッセージ 本講義には、単位に関係のない学生でも聴きに来てくれる学生もいる。講義を通じて、たくさんの学生と思い出を作ってきた。正門近くの木の机でも、カフェテリアでも、講義室でも、テラスでも、多くの質問に答えてきた。今年も、教室で「共有の空間」を創ってゆきたい。この出逢いをいつまでも大切に守ってゆきたい。