映画論

年度 2010
科目名 映画論
教員名 竹林 紀雄
授業概要 1895年12月28日に映画は誕生しました。リュミエール兄弟が発明したシネマトグラフです。20世紀は「映像の世紀」と言われますが、これは19世紀末に誕生した映画の歴史の出発点が20世紀の歴史の始まりとほぼ重なり、20世紀を通して唯一かつ最大の表象メディアとして存在し続け、時代の様々な様相を映し出してきたからです。同時に映画は様々な形態に派生しました。この授業では劇映画はもちろん、ドキュメンタリー映画や実験映画(アートとしての映画)など様々なジャンルの映画作品を参照(鑑賞)しながら、映画の基本的枠組み、特有な文法、さらに技法を考察し、あわせて作家(監督)の表現を読み取り、その背景や投げかけられたメッセージを理解する能力を養成します。
授業計画 映画前史(「動く映像」への挑戦)・劇映画のルーツ
1920年代のドイツ表現主義映画とアバンギャルド映画
ヌーヴェル・ヴァーグ(右岸派、左岸派)とアメリカン・ニューシネマ
映画・映像の多様性と新境地
実験映画の系譜 I (海外編)
実験映画の系譜 II (日本編)
ドキュメンタリー映画の系譜 I (海外編)
ドキュメンタリー映画の系譜 II (日本編)
作家研究(日本の映画監督) I
作家研究(日本の映画監督) II
作家研究(海外の映画監督) III
作家研究(海外の映画監督) IV
作家研究(海外の映画監督) V
映像表現における虚構と現実の境界とは
評価方法 期末の定期試験 (50%)と2~3回のリポート、小テスト(25%)で理解度を評価します。これに出席状況や授業態度(25%)の評価を加味して総合的に評価します。※講義中や参考上映中に、真面目に授業を受ける受講生の迷惑となる行為(おしゃべり、携帯電話やゲーム機の使用)があった場合は、注意するごとに減点(5%~30%)とします。
教科書
参考書
メッセージ 映画を体系的に学ぼうとする人に向けた映画史をベースにした授業です。授業で参考上映する映画は、最近のヒット作品や人気俳優が出演しているものではありません。映画を学ぶ上で欠かせない映画史に残る古典的作品がほとんどです。授業では、映画や映像作品の一部(シークエンス)の上映しかできません。授業で取り上げた作品は、各自で、レンタルビデオやDVDを活用して全編を観ることを奨めます。履修者が大人数になることが予想されますが、履修生は真摯な態度で授業に臨んでください。