「Black Is Color of Our New TV」という批評に対して、アメリカの内容分析研究者は、「黒人が白い服を着ているではないか!?」と言っています。これには二つの意味があります。1つは「白人が見たいような黒人像」ということ。もう一つは「黒人でなくてもいいような、役割の重要ではない人物として、大量に出演している」ということです。「白人の言葉をしゃべる黒人」というのは「新たな差別的黒人像」という伝統回帰につながったのです。
実は「Black Is Color of Our New TV」というのはテレビ・プロデューサー(マーティン・マロニー)のセリフで、公民権運動への対応を自己賛辞したものです。これに対してその対応は商業主義的だと批判がされたわけです。