国際法

年度 2008
科目名 国際法
教員名 中田 達也
授業概要 文教大学湘南校舎での国際法は、2008年度で3期目を迎える。週2回の講義のため、必然的に学生との距離は近くなる。この講義を通じ、本当にたくさんの学生から応援して貰ってきた。そうした学生の推薦で、着任したての第22回聳塔祭(2006年)では、特別講演として「NGOと国際法」を、翌年には「タイタニック号沈没地点の国際法上の意味」を行った(録音したものは実行委員会が所蔵していると思う)。また、2007年には、文教大学のスタッフや情報学部の先生などの縁で、茅ヶ崎にある教育支援NPO ”e-Drive” が主催する湘南コミュニティー・カレッジにて国際海洋法の講義を全6回で行った(http://www.e-drive.info/)。
こうして、湘南における国際法の縁はますます強まっていることから、本講義を通じ国際法に興味をもって戴くことにより、様々な国際法の側面を伝える機会があろうと思う。本講義は、その意味で、国際法の全体像を伝えることを主眼とする。なぜなら、国際事象は膨大な範囲を擁している。そこで、全体像を知らないまま幾つかの問題を各論として追っても、それが全体(総論)のどこに位置する問題かが認識できなければ、その問題の客観的な「かたち」がみえないからである。国際法の面白さは、国際法という学問が一つの「体系」をなしており、一つの問題が他の複数の問題と有機的に絡み合っていることにある。また、他国との合意にあたって、留保や国内法制定の際に国の思惑(かたち)が浮き彫りになる点も興味深い。ゆえに、国際法の全体像を描き、それを履修者に理解して戴きたいということが本質的な講義目的となる。その上で、国際法の問題をトピックで取り上げ、講義で論点を整理した後、1,500字(1,480~1,520字)の論述を提示して戴くという形式を採る。
具体的には、次の3冊を推薦図書として掲げる。
①横田洋三編『国際法入門(第2版)』(有斐閣、2005年)314頁。
②佐々木将人『国際法からはじめよう―もう一つの法律学への序曲』(慧文社、2004年)259頁。
③大森正仁監修『よくわかる国際法』(ミネルヴァ書房、2008年出版予定)。
この3冊の目次の見方、読み方、ノートのとり方、インプットの仕方を伝えた後、アウトプットに資する有効策を伝授する。また、文教大学湘南校舎図書館が優れた図書館であることから、アウトプット時に役立つ図書館の使い方も伝授する。
試験としては、二種類の設問類型を採る。一つは、国際法の「総論」を上記①②③のいずれかを「授業を通じて」理解していれば論述できる問題を3題、出題する形式である。これは、講義前半に行われる全7回の授業を「一つ」と捉えて戴き、そこでとったノートなどを踏まえて論述して戴く。原則的には、①と③を主要教科書と捉え、②は参考書として利用する。③は、私も共同執筆者なので、質問にも迅速に答えられる利点がある。
もう一つは、「トピック制」といって、これまでの文教大学で行ってきた講義を発展させたものである。これは、講義の前後で国際的に話題となっている事象を取り上げ、レジュメを配布して講義する形式である。それは、一つのトピックにつき2回で1回と数え、「前半」は法的論点の解説、「後半」は論述のための論点整理と論述方法の講義となる。それを踏まえ、試験では講義の論題を試験問題とするので、履修者は任意に1題を選択して論述されたい。
出席については、「総論」については全7回中5回の出席が望ましい。また「トピック制」については、最低一つの論題につき前後半セットの出席を一度はしていることが求められる。「現代社会と法律」同様、履修者は私に論述案をみて貰える権利が生ずる。これまでと同様、冊子などで公開する評価基準をみて戴き、限界能力としての論述を評価対象とする。こうして全26回の講義=全7回(総論)+7トピック(7×2=14)+5回(授業の進め方、ゲスト、その他の予備回)となる。1,500字に緊張感を付与できる学生の履修を期待している。
授業計画 2006年度春季にどのような授業を行ってきたのかは、ブログ「ひさしde勝負」のブログ内検索(googleでヒットする)に 湘南の皆さんへ と入れると、授業での記録が詳細に載せられている。それをみて、指定した教科書を読んだり、授業中に指示する書籍をみたりして、関心を深めて欲しい。
評価方法 授業で取り上げるトピックの中から、任意に一題を選択して、1,500字で論理を展開することを目標とする。出席点は試験の加点事由として考慮する。1,500字の対象には、救済措置も用意する。よりよい答案を作るよう、互いに努力する環境を作り上げてゆきたい。日本語を絞ることも併せて学ぶ。これ以上の詳細は、別途授業中に述べる。
教科書
参考書
メッセージ 2006年4月より、春期は「国際法」、秋期は「現代社会と法律」を担当している中田と申します。「国際法」では750字を、「現代社会と法律」では1,000字の試験をしました。受講生は、私とのやり取りを通じてメキメキと実力を上げてきました。そして、今年は1,500字で参ります。国家試験や資格試験と同様の字数を授業の目標とします。それだけの目標に耐えうる学生がたくさんいる本学を大切に思い、4月からもこれまで以上に全力を尽くすことを約束します。なお、条約集は最新版を使うので、授業が始まってから改めて指示をします。