文章演習D

年度 2002
科目名 文章演習D
教員名 稲垣 吉彦
授業概要 作文は水泳に似ている。プールサイドでいくら水泳の本を読んでも上達しない。プールにとび込んで手足を動かしているうちに泳げるようになる。文章演習Dにおいては、とくに実作に力を入れ、1対1の対面添削を行う。作文技術の向上にはこれが一番である。
その際、入社試験の作文対策を目標に掲げる。とくにマスコミの分野では、入社試験に作文を重視する。一般企業でも作文で足切りするところが多い。作文・小論文に関しては他大学の学生には負けないと自信が持てるように、1時間800字内外の文章実作を繰り返し行う。
そこでとくに要っておきたいのは、読み手を納得させる、論証がしっかりできている文章を書くこと、これを習得すべきだということである。論証には体験を以てするのがいい。体験を材料にすることだ。この場合、体験はあくまで論証の材料だということを覚えておいたほうがよい。つまり「体験を書く」のではなく「体験で書く」のである。文章演習Dで、諸君は、「体験を書く」ことから「体験で書く」ことへの脱皮を図ってほしい。ここでいう「体験」とは「結果として自己変革をもたらした一つの現実との対決」と考えたい。諸君はいままでさまざまな体験によって自己変革を遂げてきたはずである。その体験を体験談として書くのではなく体験によっていかに成長し、現在の自己形成をもたらしたかの視点で書く。じつは就職作文に必ずといっていいほど出される「自己PR文」はこうして書く。自己PR文は体験で書く。このことはテキストで多くの文章例をあげて説明しておいた。言葉だけ並べた、徳目羅列方自己PR文は評価の対象にならない。
もう一歩踏み込めば、第2段階が必要で、ある体験で自己変革した自己が、その後、その自分らしさをこんな場面で発揮したという2番目の体験を書く。こう書いて初めて実証的な文章を書いたことになる。論証がしっかりした文章というのは、こういう2段構えの文章を書くことなのだ。これが自己PR文の奥の手である。このほか入社作文対策のあの手この手についてテキストに準拠しながら実作し、絶対内定を目指したい。
授業計画 テキストに準拠するが重点は次の5項。
時間と字数の枠感覚を身につける。
「証明」の意識をもつ。
読み手の印象に残る、キラリと光ることばを探す。
広報文の書き方
誤字追放。
評価方法 出席・宿題・試験の3Sによる。
教科書
参考書
メッセージ 遅刻しないこと。
『用字用語辞典』必携。