| 年度 | 2007 |
|---|---|
| 科目名 | ジャーナリズム史B |
| 教員名 | 水野 剛也 |
| 授業概要 | 本講は、日本以外のジャーナリズムの成り立ちを理解するにあたり、特にアメリカの報道機関の歴史について論じることを目的とする。アメリカは日本やヨーロッパ諸国に比べ、国としての歴史は浅い。だが、こと「言論・プレスの自由」の歴史に関しては、成文化された憲法の下、おそらく世界で最も起伏に富んだ積み上げがある。日本をはじめ世界に与えた影響に照らしても、現代の我々がアメリカのジャーナリズムの歴史から学ぶべき点は多い。英文の板書が多い(いちいち訳文を書かない)ことを覚悟されたい。 歴史を学ぶことは、古くて使いものにならない年表のような知識を機械的に頭に詰め込む、ということでは決してない。歴史は過去を対象とする学問だが、時間は連続的に流れているから、それは現在、そして未来にもつながってゆく。したがって授業では、過去に起こった出来事がアメリカのジャーナリズムが現在直面している状況とどう関連するのか、という視点を常に意識して議論したい。 歴史を現代と結びつけるため、受講者は少なくとも日刊紙を1紙購読し、また日頃から意識してテレビ・ラジオ・雑誌・インターネットなどに接することで、アメリカを問わず世界のジャーナリズムをとりまく今日的状況を常にフォローアップする必要がある。「コツコツ努力することが嫌い」という人、あるいは「楽に単位を取得したい」と考えている人は受講すべきでない。難易度は広報学科2~3年生を基準に設定する。 最後に、この授業は「ジャーナリズム論」を既に履修していないと理解が難しい。まず「ジャーナリズム論」を受講してから、本講を受講すること。 |
| 授業計画 | 1~2週:講義の概要・課題等の説明を行い、第2週で歴史を学ぶとはどういうことか、歴史学にはどのようなアプローチがあるか、について講義する。 3週:ジャーナリズムが生まれるまでの前史を、人類全体のコミュニケーション史という大きな枠組で概略する。 4週:英・米における、言論・表現・プレスの自由に対する考え方の発展を跡付ける。 5~6週:アメリカのプレスの機能的特徴と社会における役割の変遷を、建国から現在までの大まかな流れに沿って概観する。第2次世界大戦の前後で2回に分ける。 7週:アメリカが植民地時代、建国、独立宣言へと進む中で、新聞がどのような位置でどのような役割を担ったのかについて考える。 8週:アメリカ合衆国憲法の制定とその前後の党派的ジャーナリズムの時代を通して、1700年代後半の言論・プレスの自由の状況を探る。 9週:1830年代から大衆向けのペニー・プレスが登場してくる過程を跡付ける。 10週:電信や交通手段の発達によって、1850年代頃からニュースがより早く広く伝えられるようになるプロセスを把握する。報道第一主義の時代。 11~12週:1870年代頃から、ニューヨークなど大都市の新聞社が利益優先型の大企業のようになり、センセーショナリズムで読者獲得競争を繰り広げる時代を見る。 |
| 評価方法 | 毎授業で数名に求めるコメントや質問を含め、継続的な努力と授業への参加度など平常点を最大限の評価要因とする。受け身の授業はもう卒業しなければならない。最高学府で学ぶのであるから、各自が積極的に意見・批判を述べる必要がある。授業への参加度が評価を大きく左右するのはこのためである。 課題としては、ジャーナリズム日誌、そして、アメリカのジャーナリズムに関する本を読んでの書評、アメリカの報道機関の歴史を扱ったホームページの解説を課す。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 本講はテキストを指定しないが、有用な入門書として参考図書を挙げておいた。また、受講者は必ず新聞を最低1紙は購読すること。課題、評価とも厳しいので、その点を覚悟のうえ受講すること。 |