歴史と生活

年度 2006
科目名 歴史と生活
教員名 千葉 覚
授業概要 現在のグローバル化社会においてさまざまな異文化交流が盛んに行なわれている。学問や経済活動だけでなく、私たちの生活全般に渡って影響を受けている。このような時代にもう一度歴史や文化を通して、日本とは日本人とは何者か再確認する必要がある。日本人として主体的な生き方が求められる。日本の文化は日本の自然的・地理的条件に制約される。自然環境に対応した生活の体験が積み重なって年中行事が生まれる。年中行事は生活文化の一つである。その年中行事を通して日本の、日本人の生活文化を再認識してみたい。時代とともに、歴史とともに年中行事のありかたが違ったかたちをとって現れる。生活手段により変化が生じてくる。その変化をみて、またその底流にある精神を考えることによって、現代日本人のあり方まで考えていきたい。
授業計画 「都」について
「都」の概念及びその誕生と歴史
日本人の自然観
空間意識と住環境を中心に
「暦(こよみ)」
陰暦と太陽暦そして日本の暦の歴史
「節分」の行事(1)
四季の区分。源流である中国の行事と日本への移入
「節分」の行事(2)
日本での発展と変遷
「雛祭り」(1)
源流である中国の行事と日本への移入・曲水の宴
「雛祭り」(2)
日本での発展と変遷
「端午の節句」(1)
源流である中国の行事と日本への移入
「端午の節句」(2)
日本での発展と変遷
「七夕」(1)
源流である中国の行事と日本への移入・日本の漢詩と和歌
「七夕」(2)
日本での発展と変遷
「盂蘭盆会」
起源と日本への移入、そして発展。日本人の宗教観
通過儀式
七五三の源流となった儀式。成人式について
評価方法 配布した資料を中心に、課題や自ら調査した年中行事を「私の歳時記」と題を付してまとめたノートを提出すること。それが評価対象になる。
教科書
参考書
メッセージ できれば自分の年中行事も含めてノートにまとめてもらえば一生の参考書になるはずです。日本人とは何者かを考えることによって「自分」とは何かを探求する参考にもなると思います。一年間の生活のリズムを学んで、さらに自分のリズムを考えることが、自分の生涯全体のリズムをしっかり考える土台にもなると思います。