年度 | 2006 |
---|---|
科目名 | ネットワークモデル分析 |
教員名 | 根本 俊男 |
授業概要 | この講義では,問題解決技法やオペレーションズ・リサーチの中で扱う問題分類のひとつである「ネットワークモデル」について学んでいく.世の中にはいくつかの点とそれらを結ぶ線で表現できるものが数多く存在する.例えば,道路網やインターネット.また,物理的に目に見えなくても,会社の組織や,工場から消費者までの商品の流れなども抽象的に点と線で表現できる.これらのように点と線で表現したものをネットワークと呼び,ネットワークで表現できた世の中の様々な問題をネットワークモデルとよぶ.世の中の諸問題のすべてがネットワークで表現できるわけではないが,多くの問題はネットワークモデルとして記述でき,その解析手法を学ぶことにより様々な問題の解決の糸口になることが多い.そのため,IT分野やプランニングの分野で活躍したいと考えている者にとってはネットワークモデルの分析技術は基盤知識のひとつであり,また,経営情報学科出身者が当然身につけているIT(情報技術)として企業が期待している中核技術のひとつでもある.経営情報学科が経営学科ではないことを考えれば経営情報学科におけるITの重要性は容易に理解できるであろう.本講義で扱う内容を修得するには多くの問題例に取り組む必要がある. そのために,講義時間だけでは足りないので相当量の課題を毎回課す予定である. 受講者は実習・課題に取り組む十分な時間を確保しておいて欲しい. |
授業計画 | 点と線で表現できるもの グラフ論入門 一筆書きの仕組み 郵便配達の最短経路を探してみよう コンピュータで点と線を表現する方法 ネットワークに表れる問題 街にガス管を最小コストで配管するには 湘南台から新横浜に最短で行く経路を見つけよう お弁当をすべてのコンビニに最短時間で配達しよう ネットワーク上を流れる物の問題 最大の通信量を確保しよう 工場から各消費地になるべく安く商品を配送しよう お中元を3台のトラックでなるべく早く配送しよう まとめ |
評価方法 | 基本的に期末試験の点数により成績を決定する.ただし,試験の点数(100点満点)以外にもレポートへの取組状況や演習でのプレゼンテーションなどを加味する場合もある. |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | この講義の受講に前提となる専門知識は特に無い.ただ,ネットワークモデルが問題解決技法やオペレーションズ・リサーチの中でどのような位置付けになるのかなどをより深く理解するには,第2セメスタでの「オペレーションズ・リサーチ」が履修済みであることが望まれる.また,演習の発表ではPowerPointを扱う必要があるので,第1・2セメスタの「プレゼンテーション」も履修済みであることも望まれる.一方,本講義で学んだことは,第4セメスタ「スケジューリング」,第5セメスタ「最適化モデル分析」,第6セメスタでの「ITプランナー演習」,第8セメスタ「ロジスティクス」を履修する際に大切な基礎知識のひとつになる.より専門的な後続科目の準備として大切な講義のひとつなので,しっかり学んでほしい.本講義では,基礎的な部分を広く扱うのはもちろん、理解が表面的なもので終わらないように,取り上げるテーマによっては,最新の深い部分にも触れていきたい. 楽しんでほしい.講義に関する情報や過去の試験問題などは以下のURLにて閲覧できる. http://www.bunkyo.ac.jp/~nemoto/lecture/ |