| 年度 | 2005 |
|---|---|
| 科目名 | 時事問題B |
| 教員名 | 岡崎 満義 |
| 授業概要 | 「時事問題」というと、いわゆる硬派のニュース-たとえば、政治、経済、国際、外交などに限定しがちであるが、「時事」という文字通り、その時々に生起する出来事ととらえたい。文化、スポーツ、芸能・・・・など、やわらかい社会問題も視野に入れて、できるだけ多角的に考察してみたい。新しい知識を得るには、書籍、雑誌、新聞、テレビ、ラジオ、インターネットと手段はいくつもある。それよりも、大小にかかわらず、私たちの生活にかかわる出来事を、若い人たちと話し合う。いわば、暮らしの中で役立つ「考えるヒント」を発見したい。 根本にあるのは好奇心。ひとつの出来事のどこが理解できなかったか、どこに疑問を感じたか、どこを面白いと思ったか。とにかく、まず問いを発すること。すぐに、あるいは永久に答が見つからなくても、問いを発することで、実はそのことの半分は理解できるだろう。もう一歩すすめば、かつて評論家・大宅壮一がやっていたように、新しい現象に対して、まず名前をつけてみる。「テレビ一億総白痴化」「オクソクラシー(インドはデモクラシーというより、牛優先主義社会)」「恐妻」「緑の待合(社用接待に使われるゴルフ場)」などの造語を駆使して、社会現象を鮮かに分析してみせた。その造語も今となっては、いささか古びて、切れ味は落ちて、死語に近いものもある。しかし、この手法は未知の現実問題に立ち向うのに、かなり効果的であった。時代が変わっても、まだ有効な「考えるヒント」の糸口になる手法だ、と思う。 雑誌編集者生活を40年余つづけて、いちばんの財産はさまざまなジャンルの人たちを取材してきたことである。目に見えぬ糸で結ばれた人間ネットワークである。編集という仕事の中で大切なことのひとつは、ジャンルを異にする人たちを比較し、結びつけること。同時代人同士、あるいは過去の人と現代人を結びつけることで、歴史的なパースペクティブが得られる。一種の異文化交流の発想である。当事者、あるいは関係者の著作だけでなく、それに参考になりそうな、かつて取材したことのある人の話を加えて、話をすすめていく。そういう人間くさい授業にしたい。 |
| 授業計画 | 授業は秋学期なので、その頃、どんな「時事問題」が生起しているか、今は予想できない。現時点の「時事問題」ならどう取り上げるか、2,3例をあげてみる。 *ライブドア・堀江貴文さんのライフスタイル 楽天・三木谷浩司、ソフトバンク・孫正義氏らと並ぶIT企業の新世代社長は、今、何を考えているのか。近鉄バファローズの買収劇から始って、ニッポン放送株式40~50%を取得。フジ・サンケイグループ支配を狙う新世代。彼の著書「ゼニを稼ぐ!」など2冊を読みながら、かつて取材した読売・渡辺恒雄、西武・堤義明氏らと比較しながら、新しい世代を考える。 *少子高齢化社会と女性 ベストセラーとなった酒井順子「負け犬の遠吠え」、斎藤美奈子「ものは言いよう」、野田聖子「私は、産みたい」などを通して、男社会を逆照射してみる。先頃亡くなった詩人・石垣りんさんや、太平洋単独横断したヨットの小林則子さんの生き方を重ねあわせてみる。 *中国経済の発展と日本 近くて遠い国・中国とのつきあい方は、なかなかむずかしい。劇団四季の主宰者・浅利慶太氏は、中国とつきあわないですむならそれにこしたことはないが、まさに一衣帯水の距離にある中国とはつきあわざるをえない。それならハラを決めて、つきあう工夫のひとつとして、ミュージカル講座を北京大学にひらき、中国人のミュージカル俳優を育てている。また、40年近いつきあいのある中国人作家・夏之炎さん一家は、中国と日本に仕事の拠点を置き、日中間を往来しながら、一家がそれぞれの仕事をして、日中交流を深めている。一家の活動を通して、中国社会の変化を見ていく。-以上のようなスタンスで、授業をすすめてみたい。 |
| 評価方法 | |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ |