対アジア外交史A

年度 2005
科目名 対アジア外交史A
教員名 権 寧俊
授業概要 講義では、東アジア地域全体を念頭に置き、日本と朝鮮半島との関係をアジア外交史の展開のなかで概観する。時期的には朝鮮解放(1945年)から現代までを中心とする。日本側の通説的解釈と朝鮮半島からの異なる視点との比較を通して、歴史、政治、文化などの側面から、幅広い視野で考察を行う。現在東アジアに居住している朝鮮人は、朝鮮半島のみならず中国(約200万人)、日本(約100万人)ロシア及び中央アジア(約45万人)などにも数多く存在している。そのため、講義では「朝鮮人社会」の多様な姿を紹介することに力点を置き、中国朝鮮族や在日朝鮮人の歴史と現状についての分析を通して現代日本の「共生社会」への道を模索してみたい。とくに、講義では最近日本でわき起こっている韓国大衆文化の「韓流」ブームを取り上げ、朝鮮半島をめぐる政治外交史のなかでの日韓文化交流史にたいする日本と韓国両政府の外交政策や政治対応について考える場にしたい。講義は、以下の構成で講義を進めていきたいと考える。
授業計画 序論
講義の概要、基本文献の紹介、現在の日朝・日韓の情勢
日本植民地下の朝鮮
皇民化政策、強制連行・徴兵制、従軍慰安婦
四大国と朝鮮の解放
四大国の国際公約と朝鮮信託統治、中国における武装闘争、解放直後の建国運動
「朝鮮人社会」の形成と国籍問題
大韓民国の樹立、朝鮮民主主義人民共和国の樹立、海外朝鮮人の国籍問題
韓国社会(その1):李承晩政権期
朝鮮戦争(1950)、反共・反日主義強化、自由党の独裁体制構築、四・一九革命(1960)
韓国社会(その2):軍事独裁政権と高度経済成長
日韓基本条約(1965)、経済開発5ヵ年計画、教育文化政策、維新体制、新軍部登場と民主化運動
韓国社会(その3):冷戦崩壊後
金泳三「文民政府」、IMF経済危機、金大中の「国民政府」、南北共同宣言(2000)
北朝鮮社会(その1):金日成独裁体制下
金日成の「民主改革」と権力強化、戦後復興と自主路線、チュチェ(主体)思想
北朝鮮社会(その2):金正日時代
金正日後継体制、冷戦体制の解体、経済危機と開放政策、日朝国交正常化交渉、日本人拉致事件
中国朝鮮族社会
朝鮮族社会の変化、民族教育の変遷、朝鮮族の生活と文化、今日朝鮮族社会の諸問題
在日朝鮮人社会
定住化の進行、民族教育の衰退、暮らしの中の文化、共生社会への道
日韓文化交流
日韓文化交流史、21世紀新たな日韓パートナーシップ共同宣言(1998)、韓国の日本文化開放政策、韓国大衆文化の「韓流」ブーム
まとめ
評価方法 成績の評価は、出席率、レポート及びテストによって総合的に成績評価を行う。
教科書
参考書
メッセージ