ジャーナリズム史A

年度 2004
科目名 ジャーナリズム史A
教員名 水野 剛也
授業概要 本講は、日本における新聞を中心としたニュース報道機関の成り立ちについて、江戸時代から第2次世界大戦周辺までを大まかに歴史的に論じるものである。扱う時代の制約により、基本となるのは当然ながら新聞を中心とする活字メディアである。
だがそれは、古くて使いものにならない年表のような知識を機械的に頭に詰め込む、ということでは決してない。歴史は過去の事象を対象とする学問領域であるが、時間は連続的に流れているから、それは現在、そして未来にもつながってゆく。従って授業では、過去に起こった出来事が現在我々が直面している状況とどう関連するのか、という視点を常に意識する。
歴史を現代と結びつけるため、受講者は少なくとも新聞を1紙購読し、また日頃から意識してテレビ・ラジオ・雑誌・インターネットなどに接することで、ジャーナリズムをとりまく今日的状況を常にフォローアップする必要がある。「コツコツ努力することが嫌い」という人、あるいは「楽に単位を取得して卒業さえできればいい」と考えている人は受講するべきでない。難易度は広報学科2~3年生を基準に設定する。
最後に、この授業は「ジャーナリズム論」あるいは「新聞論」を既に履修していないと理解が難しいだろう。少なくとも、本講と「ジャーナリズム論」あるいは「新聞論」を同じセメスターで受講しないこと。
授業計画 1~2週:まず講義の概要・課題等の説明をし、第2週で歴史を学ぶとはどういうことか、歴史学にはどのようなアプローチがあるか、について考える。
3週:新聞が生まれる前の封建社会におけるニュースやコミュニケーションの特徴について概説する。
4~5週:日本における本格的な活字ジャーナリズムの始まりを跡付ける。江戸時代の瓦版を経て、幕末に新聞らしきものが発行され、それが維新期あたりから、より「新聞」らしくなるまでを追う。
6週:新政府樹立後の政論ジャーナリズム時代に、より近代的な新聞が現れてくる状況を見る。
7~8週:読みやすい小新聞が伸長し、資本主義時代の営利追求型ジャーナリズムが始まる過程を跡付ける。
9週:日清戦争後、それまで発展し続けてきた新聞ジャーナリズム界に停滞感・閉そく感がたちこめてくる転換期を見る。
10~11週:1930年代から第2次世界大戦まで、ファシズム・軍部の台頭によって言論の自由が減殺されていく道筋を論じる。
12週~:時間が許す限り、テーマ別の歴史を紹介する。記者クラブ、風刺漫画、誤報・虚報、女性と新聞、など。その他、まとめ。
評価方法 毎授業で数名に求めるコメントや質問を含め、継続的な努力と授業への参加度など平常点を最大限の評価要因とする。
受け身の授業はもう卒業しなければならない。最高学府で学ぶのであるから、各自が積極的に意見・批判を述べる必要がある。授業への参加度が評価を大きく左右するのはこのためである。 課題には、ジャーナリズム史に関する本を読んでの書評、ジャーナリズムの「今と昔」を比較する小論を考えている。
本講はテキストを指定しないが、有用な入門書として参考図書を挙げておいた。また、受講者は必ず新聞を最低1紙は購読すること。
教科書
参考書
メッセージ