原価計算

年度 2003
科目名 原価計算
教員名 志村 正
授業概要 「コーヒー1杯のコスト(原価)はどれくらいだろう」、「あんなにディスカウントして電化製品はもうかっているんだろうか」。このような疑問を持ったことがあるだろうか。このような疑問に理論的な洞察を与えるのが、原価計算の知識である。本講義では、製品のコストはどのようなもので構成され、どのようにして計算されるのかを学習する。そうすることによって、これらの疑問に答えを見つけることができるであろう。原価計算は特にメーカーの利益管理や原価管理、さらには意思決定に役立つ基礎データを作り出す。前期は原価計算の総論、後期は各論を扱う。特に「原価計算制度」または原価会計を中心に講義する。原価計算論は会計学の一分野であるので、簿記の知識をもっているとよりよく本講義を理解できるし、管理会計論の基礎知識を得ることもできる。
授業計画 原価計算の必要性と利用目的
原価計算の構造と財務諸表との関連
原価の定義と原価要件
原価計算の手順
材料費の計算①材料費の種類と材料の購入
材料費の計算②材料の払い出し
労務費の計算①労務費の種類と支払い
労務費の計算②
経費の計算
製造間接費の配賦計算①
製造間接費の配賦計算②
個別原価計算
中間試験
生産中心点別機械時間法
部門別個別原価計算①
部門別個別原価計算②
活動基準原価計算(ABC)
総合原価計算-仕掛品の評価①
総合原価計算-仕掛品の評価②
組別総合原価計算
等級別総合原価計算
連産品の原価計算
工程別総合原価計算(累加法)
加工費工程別総合原価計算
標準原価計算
直接原価計算
まとめと練習問題
評価方法 定期試験で2回のペーパーテスト(60~70分程度。持ち込み可)を行い、試験の成績に出席点とレポート点(2回程度)を加味して評価する。
教科書
参考書
メッセージ 工業簿記についても言及するが、時間の関係で原価計算が講義の中心になる。日商簿記検定の2級レベルであるが、とくに簿記検定を意識していないので、受験する者は各自で勉強してもらいたい。「管理会計論」の基礎科目ともなっている。