年度 | 2010 |
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科目名 | 平和学 |
教員名 | 奥田 孝晴 |
授業概要 | 平和学の一つの課題に構造的暴力からの解放というものがあります。権力の非対称構造を背景にして、「目に見えない力」が多くの人々の上に乗りかかり、日々の暮らしが脅かされる、また、そうした構図に私たちもまた無関係ではありえず、しばしば共犯関係を付加されてしまう、ということも少なくありません。本講座では、特に「核」(軍事利用だけでなく、いわゆる平和利用をも含んで)と私たちの暮らしのありようについて、過去から現在、そして未来へとつながる関係性-表象的には「プルトニウム・ロード」とでも命名すべき関係性―を軸として「核と市民社会」の変転を主題とし、「求めるべき平和とは何か」を、あらためて考えていくこととします。 |
授業計画 | 講座の概要 「核エネルギー」とは何か?-現代の錬金術・その理論から解放まで マンハッタン計画と市民社会 ヤルタ、アラモゴード、ポツダム、ヒロシマ、ナガサキ―「冥王の火」の誕生と成長 中間討論(1) 原子力の平和利用、その虚構性 高速増殖炉「もんじゅ」の狂騒 六ヶ所村の風景 原発ビジネスのグローバル化 中間討論(2) 「原子力帝国」と市民社会の変容危機 プルトニウム・ロードの彼方、市民社会の行方 ヒバクシャの“国際化” 総括討論(3) 残された課題:人類はプルトニウムと共存できるのか? |
評価方法 | 出席点(25%)、討論での積極性・意見(25%)、レポート(50%) |
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参考書 | |
メッセージ | 単なる知識の詰め込みや理解を主眼とするのではなく、「自分だったらこう考える」、「自分だったらこう行動する」といった実践知を磨く講座として、この講座を位置づけて欲しい。また、この講座を1年次の「国際学入門」講座の延長線上にあるものとして意識し、地球市民としての行動指針を模索してくれると、問題の全体像がより鮮明になると期待しています。 |