データモデリング(S)

年度 2010
科目名 データモデリング(S)
教員名 関 哲朗
授業概要 データベースに基礎をおく情報システムにおいて,開発対象となる業務=現実世界を分析し,そのモデル化,システム化を適切に行うことは,とても重要なことです.本講義では,この中でも特にデータのモデル化に理解の軸足を置きながら学習を進めていきます.「データベース」で学習した内容を一歩進めるとともに,いくつかの事例を見ながら情報システム構築におけるデータモデリングの役割について確認していきます.この授業は学習の一部にHIPLUSによるe-lerningを使用します.各回のe-lerninngによる関連学習は,それぞれの対面学習開始以前に完了していなければなりません.e-lerningによる学習分は対面授業(通常の教室における講義)を休講にすることで振り替えます.振替休講については,授業中及びHIPLUSのお知らせ機能(メール同時発信)で予め周知します.対面授業とe-lerningを合わせた総学習(授業)時間は15回×90分で,対面授業のみの場合と同じです.
授業計画 ガイダンス(対面のみ)
この講義の計画と概要をお話しします.
※以下の計画は,進捗によって前週の内容に触れたり,内容が変更になることがあります
データベースとデータモデル(テキスト第1部第1章)(対面のみ)
データベースの役割を復習するとともに,データモデルの意味,データモデリングとは何をすることか,リレーショナルデータベースとの関係などについて概観します.
正規化の知識(テキスト第1部第2章)(対面のみ)
RDBの利用を前提として,データをモデル化するときに正規化の知識は欠かせません.1年次科目で学んだことを確認しながら,正規化に関する学習を進めましょう.
演習1:正規化(テキスト第1部第2章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
テーブルを正規化する手続きを演習で確かめましょう.
ER図の知識(テキスト第1部第2章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
エンティティをまとめ,ER図を作成するための知識を確認しましょう.
演習2:ER図の作成(テキスト第1部第2章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
テーブルの正規化を行い,ER図を作成する手続きを確かめましょう.
データモデリングの実際(テキスト第1部第3章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
ややアドバンストな内容について触れていきます.
<例題学習>商品管理(テキスト第2部第1章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
この回以降は,テキストに示されている事例をもとに,当該システムの一般的な特徴,性質などを知り,そのデータモデルを作成することを学んで行きます.
理解の状況に応じて,6つの例題の内のいくつかを選択して講義する可能性があります.
<例題学習>在庫管理(テキスト第2部第2章)+販売管理(テキスト第2部第3章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
<例題学習>購買管理(テキスト第2部第4章)+<例題学習>取引先管理(テキスト第2部第5章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
<例題学習>会計管理(テキスト第2部第6章)(関連学習e-lerning30分+対面90分)
演習3:総合演習(関連学習e-lerning30分+対面90分)
これまでの学習を総合して,簡単な業務をモデル化して,ER図を完成させてみましょう.
評価方法 出席点については以下のように計算し,総得点33ポイントの2/3以上を取得することが評価(AA,A, B,C,D)の要件です.これを満たさない者の成績は評価される資格のないFとなります. 1)毎回の授業で授業開始時の簡単なテストと終了時の課題提出を行い,合格の場合はそれぞれ1ポイント 2)演習1,2,3については,適切なレポートを提出することで1)に代えて各回2ポイント 3)e-lerningについては,各単元の確認テストに合格(70%以上の正当)することで1ポイントを与えます.評価の要件を満たした者については,出席ポイント,各回対面授業でのテストやe-lerningの単元テスト,演習の回答状況を考慮して成績を付与します.状況に応じて,最終課題を課し,成績の評価に含めることがあります.
教科書
参考書
メッセージ データベースは多くの情報システムで中核的な役割を果たすようになってきています.データベースの構築に興味がある人はもとより,将来SEとして活躍しようとするひとにとっても,情報システム設計の基礎になるものです.この授業は,「データベース」の受講を前提としています.講義内でも復習を行いながら進めていきますが,ER図の描き方,正規化の方法などについては,事前に復習しておくことと良いでしょう.