社会調査 III

年度 2010
科目名 社会調査 III
教員名 八ツ橋 武明
授業概要 この科目は社会調査士資格のG科目であり、社会調査資格の最終段階の授業である。A科目からE科目までを履修していることが望まれ、少なくとも調査集計法Ⅰを履修していないと、履修は困難であり、履修は出来ない。この授業はこれまでに履修した社会調査士資格の様々な科目の仕上げの総合演習として行われる。この授業によって、社会調査関連科目で履修した知識や考え方を活用し、実践的に社会調査の企画・立案から実施や分析、報告にいたる総過程を、実習を通じて確認・検証し、全体的な技法を修得することである。
これにより自然に高度な調査能力を修得出来るとともに、アイデアや発想を現実の主張に換える創造力・方法論・面白さを育てる。また学生諸君は、授業での議論を通して、他者の頭を使うことの必要性と有用性を学ぶこととなる。
授業計画 1年を通して1テーマの調査活動を行い、報告書を完成させる。授業の進め方は、まず仮説の作成を通してテーマ(1人1テーマ)を決め、調査票を用いた定量的な社会調査を実施し、論文としての調査報告書を作成することで終了する。この過程では既に学んでいる、仮説の多面的な検討、仮説を検証しまたは新たな発見を実現する集計分析、成果のプレゼンテーション法など実施が含まれる。
ガイダンス(1回)
情報収集と調査企画案の作成(2-5回)
調査企画案の仮説構成の検討(6-9回)
調査項目の設定(10-11回)
質問文・調査票の作成(12-13回)
標本抽出法・標本抽出計画の検討(14回)
調査実施計画(調査法、標本抽出計画を含む)の検討(15回)
予備調査と調査票最終検討(16ー17回)
標本抽出の実施と報告(18-19回)
調査の実施状況報告(20-21回)
エディティングとデータ入力検討(22-23回)
集計・分析結果と仮説検証報告(24-27回)
報告書の作成指導(28-30回)
評価方法 授業では、情報を共有し、お互いに意見を出し合い、提案・成長し合うこと、それと自分のテーマを追求することを重視します。それを反映して、討論貢献度(約30%)、担当発表点(約20%)、提出物成果(約50%)を基準とします。評価は討論貢献度と授業内容の目標水準の理解と再現への到達度で決まる。これらはともに5段階で評価し、合計が特に高いものをAA、高いものをA、やや低いものをB、低いものをC、かなり低いものをDとする。
教科書
参考書
メッセージ あなたが思い描いた仮説を、客観的なデータで検証し、自分の発見として主張することの快感、仮説が外れた変わりに新たな事実が発見できて、それを主張することの快感、これを体験できれば、あなたは今一段階成長します。そして自分の強み領域を作ることが出来ます。大変ですが、挑戦を勧めます。