放送論 I

年度 2010
科目名 放送論 I
教員名 竹林 紀雄
授業概要 今、放送産業の市場規模は四兆円を突破し、放送と通信の連携、放送のデジタル化によって、放送業界は大きな変革の時を迎えています。さらに今後も、モバイル化、ユビキタス化の進展と相まって、放送メディアがさらに多様化し、発展していくことは想像に難くありません。デジタル技術による放送サービスと通信サービスの連携がさらに進めば、画期的な新サービスが提供され、新たに莫大な規模の市場が創造されるであろうと考えられています。この授業では、放送に関わるテクノロジーを踏まえて、放送業界を取り巻く課題や現状を考察すると共に、放送の未来を展望してみたいと思います。
授業計画 放送業界の構造I
~放送メディアの市場規模とメディア別視聴者数が意味するもの、テレビ局の広告収入の構造(タイム放送料、スポット放送料、番組収入)~
放送業界の構造II
~系列ネットワーク(キー局とローカル局)のキャッシュフロー~
放送業界の構造III
~民放と新聞社の関係、テレビ局の現状と課題~
放送業界の構造IV
~番組制作現場の現状と課題~
デジタル化と放送サービスの新展開I
~デジタル化のメリット、データ放送と双方向サービスの課題と可能性~
デジタル化と放送サービスの新展開II
~ワンセグ放送の可能性、プラットフォームの役割~
デジタル時代のテレビとインターネットの関係
多様化するTVコンテンツの視聴方法
ペイ・テレビ(CS放送、専門チャンネル局)の現状と今後の展開
多メディア・多チャンネル時代の映像コンテンツ市場の新展開
~マルチウィンドウリリース戦略、110度CS放送の課題~
多メディア・多チャンネル時代の映像コンテンツ市場の新展開
~コンテンツ属性情報「メタデータ」とは、地上波との組み方~
次世代の超高精細映像がもたらすものとは
~4K、スーパーハイビジョンと通信の連携が生む新サービス~
デジタル時代の放送秩序 I
~放送事業の行政・監督について、マスメディア集中排除原則とは~
デジタル時代の放送秩序 II
~放送番組に含まれる著作権、その課題と展望~
評価方法 定期試験と小リポートにより評価します。ただし、出席状況と授業態度によって20%の範囲で加減します。
教科書
参考書
メッセージ この授業では、最新の放送業界事情を踏まえて、デジタル技術が放送をどのように変えていくのかを学びます。人々の社会生活に多大な影響を与え続けている「テレビ」が今後どのような展開を示すのか。これは皆さんが卒業後にどのような分野に進んだとしても重要です。第一線のテレビマンをゲストに迎えることも検討しています。