年度 | 2010 |
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科目名 | メディア効果 |
教員名 | 日吉 昭彦 |
授業概要 | 一般的に、メディアは人々の行動や考え方に大きな影響を与える、と言われていますが、効果の有無や影響の強弱については、「強力効果仮説」や「限定効果仮説」など、さまざまな仮説に基づいて、それを互いに立証しあいながら、長い議論が行われてきました。メディアが現代社会に生きる私たちにとって重要なものである、というだけで、メディアの効果を論じることはできません。 そこで、この授業では、メディアの効果に関するさまざまな研究アプローチを解説し、メディア効果とは何か、どのような場面において、どのように効果がみられるのか、あるいは見られないのか、を考えていきます。さまざまな事例から、メディアの効果に関する調査研究の実例を学ぶとともに、メディアの効果を検証する実証的な調査研究を行うことができるような知識を身につけることも合わせて目標とします。 |
授業計画 | 1.メディア効果に関する理論の歴史的な展開 2.メディア効果に関する方法論 3.メディアと行動 1 ~研究の背景 4.メディアと行動 2 ~テーマと理論 5.行動と認知 ~メディアとコンテンツ 6.機能と影響 ~メディア害悪論と受け手の能動性 7.投票行動とメディアの効果 8.メディア・ステレオタイピング 9.メッセージを理解する仕組み 10.ニュースの伝播過程とメディアの効果 11.ゲーム・アニメをめぐるメディアの効果・影響の論点 12.メディアとアイデンティティ 13.視聴率の測定とテレビ視聴に関する質的調査 14.広告効果の論点 |
評価方法 | 授業への出席やリアクション・ペーパーなどを総合した平常点を30%、期末に行う試験を70%の割合で評価します。成績評価の規準は、授業への積極的な参加を前提に、試験においてAA)授業内容の理解と独創性を合わせ持ち、出題意図に則した論述となっている、A)授業内容を理解し、出題意図に則した論述となっている、B)授業内容の理解あるいは論述の仕方などでやや不足がある、C)授業内容の理解と論述の仕方などで難点がある、D)課題がこなせていない、とします。 |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | この授業は講義科目ですので、メディア文化に対する好奇心を常に持ち続けて、授業で紹介する事例や理論を、みなさんの関心に引き寄せてほしいと思います。なお、6セメスター開講の「メディア効果演習」を履修するためには、この「メディア効果」の単位を取得しておく必要があります。 |