職業指導

年度 2010
科目名 職業指導
教員名 新井 立夫
授業概要 大正時代の初め日本に「職業指導」という用語が登場し、1957年の中央教育審議会答申に「進路指導」という用語が公式に使われた。学校教育において(進路指導)は、「生き方・在り方の指導」であり、生涯における「人生設計の指導」ともいえる。近年、若者の職業観・勤労観の低下を受け、従来の職業指導(進路指導)の在り方が問われ、「キャリア教育」への移行が始まった。進路選択は、学校や職業の選択でもあると共に、人生の生き方を選択し設計することである。キャリア(Career)に関する発達課題に主体的に取り組み、自己の生き方への関心を高め、生き甲斐を追求する場としての自己理解、職業観・勤労観の育成を図れる職業指導(進路指導・キャリア教育)の基礎的な理論や実践的な技術を学び、あわせて、自らのキャリア開発を推進するうえで必要とされる知識、技能を身につけることをねらいとする。【到達目標】①職業指導(進路指導・キャリア教育)の意味と歴史について理解できる。②ガイダンスとカウンセリングの基礎理論が理解できる。③個人理解の方法と活用について具体的に理解できる。④キャリア教育の意義を理解し、計画・立案ができる。⑤キャリア・カウンセリングの方法と技術を理解し、実践できる。
授業計画 職業指導(進路指導・キャリア教育)の定義・意義
職業指導(進路指導・キャリア教育)の歴史と展開
職業指導(進路指導・キャリア教育)の基礎理論
職業指導(進路指導・キャリア教育)の基本理念と性格
進路指導・キャリア教育の諸活動
進路指導・キャリア教育の組織と運営
進路指導・キャリア教育の計画と実践
学校と家庭・地域・諸機関との連携・協力
キャリア・カウンセリングの理論・技法とその活用
進路指導・キャリア教育のアセスメント
産業界・労働界における職業指導とキャリア・ガイダンス
職業指導(進路指導・キャリア教育)の推進(キャリア教育を中心として)
職業指導(進路指導・キャリア教育)の課題と展望
評価方法 教育現場等で職業指導(進路指導・キャリア教育)に携わるという観点で、毎回の出席を基本とし、出席点(学習への取り組む意欲・関心・態度)を30%、授業中の演習活動(グループワーク・発表等を含めた)(創造力・実践力・表現力)20%、期末の定期試験素点(知識力・理解力・課題解決力)を50%の割合で総合的に評価する。ただし、成績評価の基準は次のとおり。AA(100点~90点)、A(89点~80点)、B(79点~70点)、C(69点~60点)、D(59点以下)とし、合格は、AA、A、B、Cとする。
教科書
参考書
メッセージ 教職課程履修者のみならず、教育における職業指導(進路指導・キャリア教育)は、「出口指導」に象徴される単なる就職指導、進学指導ではなく、各成長段階におけるキャリア発達の課題を明確にし、生き方や在り方、人生設計の指導をとおして、自分自身と職業との理解を深め、将来のキャリアにおいて自己実現が図れるよう能力・態度・技能を育てることである。望ましい「職業観・勤労観」を育てるキャリア教育を推進するために、主体的・体系的・計画的・組織的に「職業指導」できる理論と方法を学び、実践力を身につけてもらいたい。講義への遅刻や講義中の不要物(飲食物・ヘッドホンステレオ等)の摂取・使用は厳禁します。化粧(マニキュア含む)をすることや私語で楽しみたい者、睡眠学習といって講義中に寝たい者は、履修を控えてください。