環境と国際協力

年度 2010
科目名 環境と国際協力
教員名 藤井 美文
授業概要 本授業では、三つの歴史的変遷をもとに環境協力の在り方を考える。第一は、国際協力の歴史であり、この変遷の中でなぜ環境分野の重要性が高まったのかを明らかにしたい。第二は、ストックホルム会議やリオの温暖化会議の意義を概観する中で、環境政策の国際的(地域間や多国間)な構造、持続可能性(人口、資源、開発)、グローバル環境保全戦略などを歴史的にみる。第三に、日本の環境の歴史であり、「日本の(環境克服の)経験」の一般性や特殊性を概観する。これらをもとに、実際の内外の事例をもとに、環境協力の在り方について論じる。
授業計画 セメスターの授業計画
環境協力を考える三つの柱
国際協力の歴史(1) なぜ国際協力が必要なのか ブレトンウッズ体制と国際協力
国際協力の歴史(2) 日本の国際協力1 経済協力のはじまり
国際協力の歴史(3) 日本の国際協力2 日本のODAの特徴
国際協力の歴史(4) 日本の国際協力3 ODAの変容と転換
戦後の国際環境問題の歴史(1) レイチェルカーソンと越境問題のはじまり
戦後の国際環境問題の歴史(2) 成長の限界と地球規模問題のはじまり
戦後の環境問題の歴史(3) ストックホルム会議と国際環境組織
戦後の環境問題の歴史(4) 温暖化問題とグローバルガバナンス
日本の公害経験の歴史(1) 足利鉱毒事件から水俣病まで
日本の公害経験の歴史(2) 七大公害と日本の対応
日本の公害経験の歴史(3) 「日本の経験」と環境協力
日本の公害経験の歴史(4) 日本の環境政策の一般性と特殊性
南タイでの環境協力の実践から-文教大学の国際環境協力-
環境協力の課題と日本の役割
評価方法 出席、授業計画のトピックに関するプレゼンテーション、さらにテスト(授業の状況に応じて行う)などを参考に総合的に決める。
教科書
参考書
メッセージ 国際協力や国際環境問題に興味のある学生に、近年では日本の協力の大きな位置を占めるようになった環境協力を考え、論じてもらいたい。