年度 | 2010 |
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科目名 | 社会学原論 II |
教員名 | 日吉 昭彦 |
授業概要 | この授業は、メディアを介在した人間の相互作用という観点から、社会学を学ぶメディア社会学の各論です。社会変動やコミュニティ、ポスト・コロニアリズムなど、社会学のキーワードをテーマとして、メディア社会学の研究の成果を学ぶとともに、実践的な社会学的アプローチを身に付けることも合わせて目標とします。 まずはじめに、メディア論的アプローチやシカゴ学派の社会学のアプローチ、文化社会学のアプローチから、メディア社会学の考え方について学びます。次に、社会的現実のメディアへの反映という観点から、現実社会の変化や変動についてメディアから学ぶアプローチを紹介します。また、人々の主体的な情報行動という観点から、コミュニティを創出するメディアの役割や機能について学びます。最後に、人やモノ、情報の国際移動が盛んになるグローバル化のなかで、国境を越えて人々のつながりや絆を創造=想像するメディアの諸相を学びます。 |
授業計画 | イントロダクション ~メディアから社会を学ぶ~ A. メディア社会学の考え方 メディア論とメディア社会学 シカゴ学派の社会学からのアプローチ メディア・スタディーズと文化社会学からのアプローチ B. メディアに反映する社会変動と社会運動 メディアのなかのエスニシティ・イメージとアイデンティティ 女性雑誌とフェミニズム研究 ステレオタイプとメディアの文化多様性 C. 地域メディアとコミュニティ 地域メディアの発展と個性の時代 広報のメディア社会学 エスニシティの空間を創出するエスニック・メディア D. 人と情報の国際移動とポスト・コロニアリズム 文化社会学におけるディアスポラ概念 海外在住ベトナム系住民のメディア実践とグローバル社会 韓流ブームの社会学的考察 |
評価方法 | 授業への出席やシラバスのテーマに関連したレポートなどを総合した平常点を50%、期末に行う試験を50%の割合で評価します。成績評価の規準は、授業への積極的な参加を前提に、試験においてAA)授業内容の理解と独創性を合わせ持ち、出題意図に則した論述となっている、A)授業内容を理解し、出題意図に則した論述となっている、B)授業内容の理解あるいは論述の仕方などでやや不足がある、C)授業内容の理解と論述の仕方などで難点がある、D)課題がこなせていない、とします。 |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | 新しいメディアの動向にアンテナを張って授業に臨んでほしいと思います。また、批判的なまなざしで日常からメディアに接することや、暮らしのなかにある情報の積極的な利用者になって、日常生活のなかでメディア社会学の実践を行ってほしいと思います。 |