出版演習 I(新聞)

年度 2010
科目名 出版演習 I(新聞)
教員名 加瀬 雄二
授業概要 新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、そしてインターネットの出現。現在は多メディア時代、ネット時代と言われ、多種多様な情報が飛び交っています。この高度情報化社会を生き抜くには、正確で公正な情報をつかみ、分析し、そして自ら発信していく能力、いわゆるメディアリテラシーをつけることが何より大切なのです。そこで、長い伝統に培われたニュースのプロが公正,適確に情報を取材、分析して作る新聞メディアの出番になってくるのです。日常の新聞を教材に、記事の書き方、見出しや紙面の作り方など、社会の動きをつかみながら実践的な授業を進めていきます。特に新聞各紙の読みくらべを重点的に行います。同じ出来事でも記者の取材の仕方、記事の書き方、レイアウトなどによって、ニュース価値が違って読者に届けられることを理解してほしい。ネット時代の新しい“新聞の道”もさぐってみたい。良きジャーナリストが育ってくれればと思いますが、少なくとも、世の中の動きをつかめて、しっかりした日本語で文章を書ける人にはなって欲しいのです。
授業計画 <総論 新聞って何?>
その使命と特性
他のメディアとの比較
新聞社の組織=編集局を中心に記者の歩む道
紙面構成=硬派面と軟派面。トップ記事とベタ記事。文字の大きさと段数の変遷
新聞ができるまで=取材から印刷まで原稿の流れ.降版時間と版建てとは
<取材・記事を書く>政治、経済、外信、社会、地方、運動部など出稿部門について
ニュースのつかみ方
インタビューの仕方
記事の書き方=5W1Hと逆ピラミッド型など
新聞メディアに求められる追跡記事、検証記事、調査報道とは
<紙面を作る>整理、校閲部など編集部門について
ニュースの価値判断と各ページへの割り振り。どの版から入れられるか
レイアウト=写真、図版、箱物の扱い。X字型紙面
見出しの付け方=正確見出しとおしゃれ(だじゃれ)見出し
<新聞界に立ちはだかる問題点と、新しい道>
新聞メディアの基本・実名報道を脅かす匿名社会
インターネットとの共存
以上、簡単な記事作成をはじめ、見出しを考えたり、好きな記事を選んでリポートしたり,各紙のコラムを比較検討したりなど実践的な活気ある授業展開をしたいと思います。
※学期授業予定回数と一致するものではありません。
評価方法 各紙社説やコラムの比較小論文、リポート、模擬連載企画書など実践授業を中心に。発想力、着眼点、ユニークさ、熱意に重点を置き評価したいと思います。テストはしませんが、出席を重視するのはもちろん、リポートはきちんと提出して下さい。両方の総合点で成績をつけます。
教科書
参考書
メッセージ 楽しくやりましょう。どんどん意見を出して活気ある授業にしましょう。紙面の欠点(もちろん素晴らしいところも)を自信を持って指摘できるようになればしめたものです。