新聞論

年度 2010
科目名 新聞論
教員名 日吉 昭彦
授業概要 この授業は、社会科学の一領域として、学際的に研究が進められてきた新聞論の概論です。新聞の発達史や多様な新聞の形式、新聞産業の構造、新聞の文章、新聞を通じた社会的メッセージの伝達過程など、さまざまな観点から、メディアとしての新聞の理解を深めることを目的としています。新聞に関する基本的な知識の学習を通じて、私たちのメディア環境の現状や将来、また、ジャーナリズムの姿勢や価値観などを考える視座を身に付けることも合わせて目標とします。 新聞を読む、ということは、日常的な情報行動の一つといえるでしょう。授業では、この日常性を問い直すことにも重点を置きたいと考えています。当り前のように、全国紙と読んでいるとすれば、それはいったいどのような意味があるのでしょうか。新聞が家庭に宅配で届けられている、ということから、日本の新聞の特徴について考えてみたことがあるでしょうか。日常経験としての新聞経験という側面についても、取り上げていきます。
授業計画 1. イントロダクション:新聞論とは
2. 新聞の西洋史からみる新聞メディアの特徴
3. 日本の新聞史からみる日本の新聞の特徴
4. 多様な現在の新聞の形式
5. データから見る日本の新聞産業の現在
6. 新聞事業の経営と組織
7. 新聞の流通販売と市場
8. 新聞と広告
9. 新聞の文章の特徴と記事の分析1
10. 新聞の文章の特徴と記事の分析2
11.新聞社説と論理・論調
12. 新聞社の文化活動とイベント
13. 新聞の社会的機能と世論
14. 世界の新聞と日本に関する報道のあり方
15. まとめ
評価方法 授業への出席やリアクション・ペーパー、シラバスのテーマに関連したレポートなどを総合した平常点を40%、期末に行う試験を60%の割合で評価します。成績評価の規準は、授業への積極的な参加を前提に、AA)授業内容の理解と独創性を合わせ持ち、出題意図に則した論述となっている、A)授業内容を理解し、出題意図に則した論述となっている、B)授業内容の理解あるいは論述の仕方などでやや不足がある、C)授業内容の理解と論述の仕方などで難点がある、D)課題がこなせていない、とします。
教科書
参考書
メッセージ 新聞論の大事な教科書の一つには、「新聞」も挙げておきたいと思います。新聞を読むことを習慣にして、授業に臨んでほしいと思います。授業では時事問題を扱って議論をするような時間や、実際に紙面を分析的に読解するような時間も設ける予定です。積極的に授業に参加するようにしてください。