年度 | 2010 |
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科目名 | 情報学特殊講義B |
教員名 | 酒井 信 |
授業概要 | 私たちは情報技術を用いて経験できる空間を拡げ、記憶できる時間を拡げながら生きている。この授業ではITが普及した情報社会について、その問題点を理解しながら、旧来のメディアとは異なる知のあり方やコミュニケーションのあり方がどのような形で生まれ、どのような形で社会に定着してきたかを理解する。授業では身近な情報技術の概要と、その応用事例についても、できるだけ分かりやすく説明していく。 |
授業計画 | 授業全体の概要、課題、成績の評価方法など(ガイダンス) 監視社会と情報社会について。M・フーコーの概念と最新の監視技術について Appleの歴史とパーソナルコンピューターの歴史。ヒット商品の背後にある苛烈な競争と、イノベーションの加速について考える。 情報技術概説1 CPUやメモリー、ハードディスクなど身近な情報技術の基本的な仕組みについて理解する。 Amazonのビジネスモデルとロングテール理論。 検索エンジンの仕組みとGoogleのビジネスモデル。自然言語解析の基本的な仕組みを理解し、Googleがどのような技術的な基盤を有しているのかを考える。 Googleのサービス/アドワーズとアドセンス。グーグルデスクトップ、グーグルスカラーなどの利用。具体的にグーグルのサービスを利用しながら、「総検索社会」の将来について考える。 情報技術概説2 無線LAN、光ファイバー、モバイル通信、サーバーの管理方法など身近な情報技術の基本的な仕組みについて理解する。 地理空間情報の応用事例。Google Earth、Google Street Viewの利用と地図上の情報利用。 SF映画が表現している管理社会の未来について考える。5本程度の作品をピックアップしながら、その社会像と情報技術の関係について考える。 英字ニュースメディアの普及とウェブサービス。ニューヨークタイムズのタイムズアラートを参考に、インターネット上で総体的に信用性の高い情報インフラとなった英字ニュースの活用法を講じる。 情報技術概説3 パケット通信の仕組み、情報の圧縮方法、ウィルス検知の方法など身近な情報技術の基本的な仕組みについて理解する。 「Pirates of Silicon Valley」を参考にしながら、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツが、いかにして情報技術を一般に普及させてきたのか考える。 授業全体のまとめ |
評価方法 | 授業中の小演習の提出を含めた出席点を40%、提出された各課題の出来を60%の割合で評価する。中間レポート4000字以上。期末レポート8000字以上。成績評価の基準は、AA(100点~90点)、A(89点~80点)、B(79点~70点)、C(69点~60点)、D(59点以下)とし、合格は、AA、A、B、Cとする。 |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | 情報社会を理解する上で、技術史的な目を養い、その仕組みについて理解を深めることは、必要不可欠です。また具体事例を基にして、基本的な情報技術とその応用範囲について考察することで、情報技術を効果的に利用する術を身に付けてください。 |