社会観の流れ

年度 2010
科目名 社会観の流れ
教員名 友安 弘
授業概要 ●紀元前から今日まで,西洋・東洋にわたる種々の社会観を辿っていく.多くの優れた思想家たちの思考を追体験して,現代世界と日本社会を見る目を養い,同時に自分自身を見つめることを目的とする.●社会思想史という限られた領域にとらわれず,哲学・心理学・宗教学・美術・経済学など範囲を広げて共に考えていく.
授業計画 「社会思想」に対する視座
日本における「自然法」や「社会契約」に対する意識・・・ホッブス,ロック,ルソー
日本における「社会」(1)・・・「社会」と「世間」・・・和辻哲郎と人間,「間柄的存在としての人間」
日本における「社会」(2)・・・対人恐怖症と「間」
プラトン登場の背景(1)・・・古代ギリシア概観
プラトン登場の背景(2)・・・古代ギリシア思想
プラトン登場の背景(3)・・・アテネの荒廃とプラトン・・・詩人の排斥,ホメロス批判,民主主義批判
オングとプラトン・・・歴史の発展段階説(オング,コント,モーガン,ドイツ歴史学派,エンゲルス,マルクス,ヒックス,ロストウ,リースマン,クラーク,ダニエル・ベル)
『国家』の概略,正義
イデア論・・・洞窟の喩え,太陽の喩え,線分の喩え
国家論・・・3種の型の人間,3つの階級による組織,国家と4つの徳,魂の3つの部分と4つの徳,鉄人政治,政治形態の変化
B.ラッセルとプラトン批判
K.ポパーとプラトン批判
F.A.ハイエクと自由主義
F.ニーチェとプラトン
ショーペンハウアーと古代インド思想
M.ハイデガーとプラトン
ヨーロッパ中世とロマネスク美術・・・新プラトン主義
ヨーロッパ・ルネサンスと遠近法
遠近法と日本・・・中国の画法と日本の画法,日本の絵画の画面構成
日本の文化(道教,神仙思想,山岳信仰,神,神楽,能)
評価方法 ●テスト及び出席状況.●古今及び西洋・東洋における社会観に関する基礎的な知識を習得すること.
教科書
参考書
メッセージ 社会についての認識は,同時に自分自身とは何かという問題とかかわりがあることを理解してもらいたい.