広告概論

年度 2010
科目名 広告概論
教員名 横内 清光
授業概要 広告の基本的知識を学ぶ入門講座。教科書に、日本広告業協会編「広告ビジネス入門」を採用し、実務的アプローチによる系統だてた広告論を授業とする。広告を学ぶことは、もはや情報化時代の必須教養になった。しかし、web広告の影響で激変期を迎えた広告の世界だからこそ、基本的な知識なしには現代の「広告」を理解することはできない。本講では、断片的な知識の寄せ集めではなく、実務面から体系的にまとめられた全体像を、理論と実際面にわたって学んでいく。グーグルが世界第1位の広告メディア会社になったいま、従来のマス広告だけでは語りきれない広告の世界が登場している。「新しい広告」とはなにか。ポストモダン時代のマーケティングの構造的変化から説き起こし、変化する広告の全体像を捉えたい。広告は、いま激変期を迎えている。
授業計画 マーケティングと広告の関係(広告を基本的なところから理解する)
マーケティングとはなにか? 商品が売れることとはどういうことか?
広告の機能と役割(経済的な役割と社会・文化的役割)
インターネットが広告の世界を変えている。では、テレビCMは何の役割があるのか?
マーケティング計画と目標管理(数字として捉えた目標)
広告はいきなり生まれてこない。広告作業の流れとは? 広告の目的とは?
広告コミュニケーションの原理(AIDMAの法則からAISASの法則へ)
一方的に与えられる広告から、情報を取りに行く広告へ。共有する連携へ。ネット広告の登場。
コミュニケーション・デザインからの立案(実際の広告作業を理解する)
誰に、何を、どう伝えるか。 広告作業の現場は、どのように動いているか?
表現現計画と制作(コンセプトづくりから各種の広告表現へ)
広告のアイデアは、どのように生まれてくるのか? どう実現させるのか?
広告作品の読み方・見方(作品例にみる今の表現)
広告効果はどのように測るのか? そもそも「 効く広告」とはどんな広告なのか?
広告メディアの特性(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ。そしてインターネット)
マスメディアとインターネットは、どのように違うか? どう利用されているか?
メディアプランニング(効果的な予算投下の技術)
少ない費用で最大の効果を。メディアの効果的な組み合わせとは? クロスメディアとは?
広告活動の多様性(見える広告、見えない広告)
広い意味の広告とは? インターネットは多様性の宝庫だ。Web2.0時代の広告とは?
S PとPRの活動(その気にさせる手法、味方をつくる手法)
販売促進活動、広報活動。広告を助けるさまざまな手段について。Webはここでも鍵を握る。
広告の現在と未来(AISASの法則の定着)
コミュニケーション活動としての「広告」の本質は、どう変化するのだろう?
AIDMAからAISASへ。クロスメディア時代の広告を考える。
マス広告だけでない広告展開。PRやクチコミの重要性に言及し、広告を立体的に捉える。
ネット広告の可能性。「広告のリアリティ」について。
バーチャルな表現からリアリティが生まれる不思議さ。未来の広告表現はどんな可能性をもつもだろうか。
評価方法 学期末試験で90%の評価。出席点は10%の範囲で全体評価に加算する。
教科書
参考書
メッセージ 広告に興味がある人は必ず受けて欲しい入門講座。この講座の受講が前提となって、さらに専門的な他の広告講座群が設定されている。実務面から体系的に広告を勉強する方針なので、普段からテレビCMや新聞広告、チラシ広告、インターネットアド等を注意深く見ておくこと。なお、理解を進めるため「マーケティング論」は必ず併行受講すること。広告は21世紀に入って劇的な変化を迎えているので、いっそう面白くなった。