文章演習A

年度 2010
科目名 文章演習A
教員名 酒井 信
授業概要 文章の基本は、その文章を届ける相手との関係を密にすることにある。この授業では、実感を込めた文章を通して、他人とのコミュニケーションを密にするための文章表現を学ぶ。課題文章の作成を通して、人の言動や振る舞いに関心を持ち、言葉を用いた関係の密度を深めるトレーニングを積んでほしいほしい。また授業の中盤では、井上ひさし著『私家版 日本語文法』や柳田国男著『国語の将来』の一部を使用して、日本語の表現の多様性を学ぶ。授業の後半では、指定の小説について文字数の異なるレコメンド文を作成することで、文字数によって広告の目的や文章の書き方、メディアの特性が異なることを学ぶ。
授業計画 授業全体の概要と課題文章の説明、成績の評価方法など(ガイダンス)
文章の書き方の基本説明1。葉書、手紙の書き方(『レター教室』を使用)
課題1「恩人へ近況を伝える葉書の作成」の説明と実習
「実感を込めた文章」の書き方についてのまとめと優秀文を基にした課題1の講評
文章の書き方の基本説明2。課題2「友人へ悩みを打ち明ける手紙の執筆」の説明と実習(『レター教室』を使用) 古今東西の「友人へ悩みを打ち明ける手紙」の比較(ゲーテ、ニーチェ、夏目漱石、村上春樹など)
日本語の特徴についてのまとめと優秀文を基にした課題2の講評(『国語の将来』を使用)
日本語の特性について1(『私家版 日本語文法』を使用)
日本語の特性について2。課題3「見ず知らずの他人に自己紹介文を書く」の説明と実習
古今東西の「自己紹介文」の比較(ルソー、福沢諭吉、ガンジーなど)と優秀文を基にした課題3の講評
課題4「『好きな小説』についてインタビュー記事の作成」(2000字)の説明と実習。
インタビュー記事の書き方のまとめと優秀文を基にした課題4の講評
課題5「指定の図書(吉田修一著『パレード』、角田光代著『空中庭園』、絲山秋子著『ばかもの』の三つから選択)について、リード文(20文字)、概要(150字)、短評(400字)、書評1(1200字)、小論文(2000字)の5種類の文章を作成」の説明と実習
レコメンド文と書評。文字数によるメディアと広報の目的の違いについて
課題5の広報コンペ(プレゼン)と優秀文を基にした講評
評価方法 授業中の小演習の提出を含めた出席点を40%、各課題の提出とプレゼンの出来を60%の割合で評価する。成績評価の基準は、AA(100点~90点)、A(89点~80点)、B(79点~70点)、C(69点~60点)、D(59点以下)とし、合格は、AA、A、B、Cとする。
教科書
参考書
メッセージ 文章というのは、人と関わり、社会と関わる上で基礎となる表現手段です。この授業では人とのコミュニケーションを密にするための文章の作成法を学びます。この授業を通して、実感を込めた文章を通して、人と関わることの重要性を理解して下さい。