地理学

年度 2009
科目名 地理学
教員名 大島  治
授業概要 世界は今、急速な国際化の波にのまれている。政治・経済に限らず、地球温暖化をはじめ、一国・一地域では対応しきれないグローバルな課題を多くかかえ、世界標準化・画一化が進みつつある。一方人類は世界各地に文化と歴史を築いてきた。それぞれ地域の風土・自然環境に根ざした発達を遂げ、幅広く多様化している。標準化と多様化、これからの世界にはその調和の取れた地球規模の視野をもった「地球人」が欠かせない。この授業は、世界の自然環境・地誌に重きを置き、人間活動との関係に触れる。地球人の目を養ってほしい。授業では、地球の全体像にはじまり世界・日本を旅するように各地の地史・地誌を見てゆく。地域により歴史・文化の重要部分にも触れる。自然のありのままの姿を理解し易いよう、画像・映像資料を多用する。産業を含め、人間の活動がいかに地球の自然に密接に関係した(支配された)ものであるかを理解し、自然界と調和した生き方を考えてもらいたい。
授業計画 地球のなりたち(最新の地球科学から):プル-ムテクトニクス、プレ-トテクトニクス、地球史、日本列島の構造発達史
地形とその成因:地殻変動と地震活動、火山活動、浸食・堆積、地形図・空中写真・衛星画像
気象と気候:大気の循環、海洋と水の循環、世界の気候と植生、日本の気象、気候変動
世界諸地域の地誌:ヨーロッパ、西~中央アジア、インド、東アジア、オセアニア、北米、中南米、アフリカ (この他、時事問題に対応した地域を特に取り上げることもある。)
日本の地誌:北海道~沖縄
自然の恵みと災害:資源、エネルギー、諸産業、地震災害、火山災害、風水害ほか
地球環境問題:地球温暖化、大気汚染、森林破壊ほか
(* 1~2は5週、4~5は6週にわたる。)
評価方法 期末試験を行う。授業の進行にあわせてミニテストまたはミニレポート提出を併用することもある。
教科書
参考書
メッセージ 受身でなく自ら何かを知ろうと取り組んでみれば何事も楽しいものである。何気ない景色や風景写真にも、考える材料・問題は多数ひそんでいる。きっかけをつかんで考え始めると、普段の無意識状態から目を開き始め、見えなかったものが見えて来て更に学ぶ意欲が湧いてくる(のが普通である)。この授業では地理を通じて、そのようなきっかけを多数ちりばめる予定である。 また、地図には居ながらにして世界を旅できる無限の世界がひろがっている。地図に親しんでほしい。Web画像を通じて世界各地を瞬時に訪ねることも容易になった。地理の楽しさを十分に味わってもらいたい。