年度 | 2009 |
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科目名 | 国際人権法 I |
教員名 | 斉藤 功高 |
授業概要 | 人権とは人が生まれながらにして持っている権利であり、侵すことのできないものとして保障されなければならない。従来、人権保障の担い手は各国家であり、国家が自国民の人権を保障するものとされてきた。だが、国家は必ずしも自国民の人権を保護するとは限らない。自国にいる外国人の人権はなおさらである。国家は自国民の人権を積極的に保護せず、時には侵害することさえある。第2次大戦後に登場してきた国連を中心とする国際的な人権保障のしくみは、この歴史的事実の反省から生まれてきた。国際人権保障のしくみにおいては、国家に人権尊重を義務づけるだけでなく、国家による義務の実施を監視する手続きをそなえ、ある場合には、被害者個人が救済を求めて訴える手続きも用意されている。本講義では、国際的な人権保障のしくみを理解した上で、国際社会が直面する人権侵害に国際人権がどう立ち向かっているのか検討していく。 |
授業計画 | プロローグ -国際人権の歴史- 国際人権保障の出発点-世界人権宣言- 国連と国際人権保障制度 国際人権法の発展 国際人権規約に見る人権保障のしくみと実際(1) 国際人権規約に見る人権保障のしくみと実際(2) 難民条約に見る人権保障のしくみと実際 女子差別撤廃条約に見る人権保障のしくみと実際 子どもの権利条約に見る人権保障のしくみと実際 人種差別撤廃条約に見る人権保障のしくみと実際 地域人権条約の内容と実際 難民保護と人道的介入 UNHCRの活動と難民保護 開発と人権保護-ODAと人権保護- |
評価方法 | レポート(内容12点、形式5点、資料3点、合計20点)・平常点(授業内で実施するミニテストの合計20点)・筆記試験(60点)の100点満点によってAA(100~90点)、A(89~80点)、B(79~70点)、C(69~60点)、D(59~0点)の評価をする。なお、筆記試験は3分の2以上講義に出席しなければ受けることが出来ないので注意すること。 |
教科書 | |
参考書 | |
メッセージ | 授業では教科書を使わないので、国際人権法に関する本を最低1冊読んで、人権についての知識を深めてほしい。また、現在国際社会で起こっている人権問題に注目して、どうしてそのような人権侵害が起こるのか、その原因と解決方法を関考えてほしい。 |