生命科学

年度 2009
科目名 生命科学
教員名 中村 恵理子
授業概要 私たち人間を含めすべての生き物には共通した「生命」のしくみが働いている。授業では,この「生命」のしくみを学ぶことによって,私たちが「生きていること」の意味を生物学的に考えていくことがねらいである。前半では、私たちの体に起こるいくつかの生理現象を取り上げて、生き物に共通する特徴を考えていく。そして、後半では、食事で摂取した栄養分が私たちの体内でどのように利用されるかについて細胞レベルで学ぶことによって、遺伝子の働きやエネルギー代謝について理解していく。
授業計画 講義ガイダンス
生きているとはどんなことだろう?
鼓動を感じてみよう :心臓と血液の働き
走るとなぜ息が切れる? :呼吸の働き
ゾウリムシから考える生き物の条件
垢はなぜ出る? :代謝とは
細胞の一生 :さまざまな細胞の誕生から寿命まで
なぜ食事するのだろう?
私たちの体は何でできているのか?:体の構成成分とその働き
食物の消化と吸収
栄養分のゆくえ
細胞は体をつくる
細胞の構造
細胞の働き
1) 遺伝情報はどこに書かれているか :DNAの二重らせん構造
2) 体の部品工場(遺伝情報の発現)その1: DNAの転写
3) 体の部品工場(遺伝情報の発現)その2:タンパク質合成における翻訳
4) 細胞の発電所:ミトコンドリアと呼吸-生体エネルギーの生産
生命の起源
地球誕生から最初の生命誕生まで
細胞の進化:動物と植物の分かれ道
評価方法 毎回の出席を基本とし,授業中の活動(宿題と小テスト)を5割,学期末の課題レポートを5割の割合で評価する。宿題は授業内容に対応した文と図から成るプリントを色塗りする作業である。ほぼ毎回出される宿題を欠かさず提出することが大切になる。また、課題レポートの成績評価の基準は次のとおり。AA)授業内容を十分に理解し,レポート内容が特に優れている。A) 授業内容を十分に理解し,出題意図に応じたレポート内容である。B) 授業内容を理解しているが,レポート内容がやや不足である。C) 授業内容の理解度がやや不足しレポート内容について若干の難点がある。D) 授業内容の理解度が不足し,課題がこなせていない。
教科書
参考書
メッセージ 私たちは,普段どのような場面で「生きている」と実感するだろうか?この授業を通して,常に私たちの体の中で起こっていることを細胞レベルで学び,「生きている」とはどのようなことなのかを再確認してもらいたい。授業では,高校生物の知識を基本として、より高度な内容を扱うが、わかりやすく丁寧に説明していく。生命のしくみを学ぶことは、自分自身をさらに深く知ることにもつながる。生物学の知識は覚えるだけではもったいない。健康で安全なそして心豊かな生活を送るために,この生命科学の知識を基に,科学的に考える力を身につけて欲しい。