| 年度 | 2002 |
|---|---|
| 科目名 | ジャーナリズム史B |
| 教員名 | 水野 剛也 |
| 授業概要 | 本講は、日本以外のジャーナリズムの成り立ちを理解するにあたり、特にアメリカの報道機関の歴史について理解を深めることを目的とする。アメリカは日本やヨーロッパ諸国に比べ、国としての歴史は浅い。だが、こと「言論・プレスの自由」に関しては、成文化された憲法の下、おそらく世界で最も起伏に富んだ積み上げがある。日本をはじめ世界各国に与えた影響に照らしても、現代に生きる我々がアメリカのジャーナリズムの歴史から学ぶべき点は多い。 授業は大きな時代の歴史的流れをつかむことに第1の力点を置く。 だがそれは、古くて使いものにならない年表のような知識を機械的に頭に詰め込む、ということでは決してない。従って授業では、過去に起こった出来事がアメリカのジャーナリズムが現在直面している状況とどう関連するのか、という視点を常に意識して議論したい。 歴史を現代と結びつけるため、受講者は少なくとも日刊紙を1紙購読し、また日頃から意識してテレビ・ラジオ・雑誌・インターネットなどに接することで、アメリカを問わず世界のジャーナリズムをとりまく今日的状況を常にフォローアップする必要がある。毎週、数名を指名して、歴史と現在とを関連させるコメントを求める。参加型の講義なので、その他にも多くの質問を投げかける。 |
| 授業計画 | 1~2週:まず講義の概要・課題等の説明をし、第2週で歴史を学ぶとはどういうことか、歴史学にはどのようなアプローチがあるか、について考える。 3週:ジャーナリズムが生まれるまでの前史を、人類全体のコミュニケーション史という大きな枠組で概略する。 4週:英・米における、言論・表現・プレスの自由に対する考え方の発展を跡付ける。 5週:アメリカのプレスの機能的特徴と社会における役割の変遷を概観する。 6週:アメリカが植民地時代、建国、独立宣言へと進む中で、新聞がどのような位置でどのような役割を担ったのかについて考える。 7週:アメリカ合衆国憲法の制定とその前後の党派的ジャーナリズムの時代を通して、1700年代後半の言論・プレスの自由の状況を探る。 8週:政党ジャーナリズムの時代を経て、1830年代から大衆向けのペニー・プレスが登場してくる過程を跡付け、その特徴を論じる。 9週:電信や交通手段の発達によって、1850年代頃からニュースがより早く広く伝えられるようになるプロセスを把握する。 10週 1870年代頃から、大手新聞社が利益優先型の大企業のようになり、センセーショナリズムで読者獲得競争を繰り広げる時代を見る。 11週:当時のセンセーショナルな報道合戦を象徴するニューヨークの2つの新聞を例にイエロー・ジャーナリズムの特質を考える。 12週:1900年代に入り、告発・暴露型のマクレーキング・プレスが生まれ、その一方で質の高いニュース報道を旨とする高級紙が出現してくる様子を論じる。 13週~:時間が許す限り、広い範囲で20世紀のアメリカのプレスの状況を説明する。 |
| 評価方法 | 毎授業で数名に求めるコメントや質問を含め、継続的な努力と授業への参加度など平常点を最大限の評価要因とする。 受け身の授業はもう卒業しなければならない。最高学府で学ぶのであるから、各自が積極的に意見・批判を述べる必要がある。授業への参加度が評価を大きく左右するのはこのためである。 課題には、アメリカのジャーナリズムに関する本を読んでの書評、アメリカの報道機関の歴史を扱ったホームページの解説などを考えている。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ |