....in a society attempting to overlook prejudices without actually changing the structure of the dominant culture might attempt to mainstream minorities in order to belittle their current plight ....

Brammer, Robert, Snell, Kim, Hagan, Elizabeth

Multicultural biases in 1999 American films

Brammer, Robert, Snell, Kim, Hagan, Elizabeth
Journal of Integrative Psychology
Vol. 1, pp45-58
2001(アメリカ)


1999年のアメリカにおける興行収益の上位20位までの映画の登場人物の内容分析研究である。

登場人物のエスニシティー、ジェンダー、職業、社会経済的なステータス(SES)、犯罪歴、婚姻関係、メンタル・ヘルスについて分析している。

対象となった映画は以下のとおりで、アニメ映画は除外されている。

Star Wars: Episode I/ The Sixth Sense/Austin Powers: The Spy Who Shagged Me/ The Matrix/Big Daddy/ The Mummy/ Runaway Bride/The Blair Witch Project/The World Is Not Enough/Analyze This/Double Jeopardy/Wild Wild West/Notting Hill/The General's Daughter/American Pie/Inspector Gadget/Shakespeare in Love/Sleepy Hollow/The Haunting/Patch Adams

近年、National Latino Media CouncilやNational Association for the Advancement of Colored People (NAACP)の代表が、多文化の平等という観点で、テレビが進歩をほとんどとげていないと主張している。多くの研究者やメディア関係者は、文化や人種、民族集団のバランスの取れた描写が必要であると認めている。こうした進展の多くは、ポジティブな役割モデルを形成するというより、ネガティブなステレオタイプの除去にあるようである。こうして意識されない人種主義が形成されるのである。人種偏見がテレビ番組を楽しくするというような傾向もある。意識されない人種主義に対する無知は、ステレオタイプの永続につながる。

現代の映画においても、古いステレオタイプはまだ存在している。アフリカ系アメリカ人がコメディアンや犯罪者、スポーツ選手だったり、アラビア人が狂信的テロリストだったり、ユダヤ人の女性はセクシュアルに描かれるなどである。こうしたあからさまなステレオタイプはまれであるが、現在の映画の分析で、支配的な文化がマイノリティを扱うあり方を明らかにするであろう。これを見落とすと、支配的な文化の構造は変更されることなく偏見がゆきわたる。一方では、人々は人種的偏見はもはや存在しないと信じられるのである。

86%の登場人物はヨーロッパ系アメリカ人であった。エスニシティの項目では、次に多かったのが「その他」でスターウォーズに登場するような人物である。アメリカの人口の12%以上を占めるアフリカ系アメリカ人は3.5%しか描写されていない。ラティーノは1%程度、十分に話すような登場人物としてのアメリカン・ネイティブとアジア人は登場していなかった。

エスニシティの項目と社会経済的なステータスには関連がある。
ヨーロッパ系アメリカ人の登場人物は、より裕福なものとして描かれている。
ポジティブな性格で描かれた登場人物は、より裕福なものとして描かれている。
女性や結婚しているものは、犯罪歴があるようには描かれない。
5分未満程度の短い登場しかしない人物では、高い社会経済的なステータスを持つ傾向がある。
マイノリティはステレオタイピカルに描かれてはいないが、登場もあまり多くない。

調査対象は超大作となった映画であり、ステレオタイプ化したマイノリティの描写は見当たらないが、ポジティブな描写もまた見当たらなかった。


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ranslated & Summarized by 日吉 昭彦
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