....As the globalization of sport and society continues into the next century, will commentators and producers increase their knowledge of foreign cultures and geography? Media producers can no longer simply conceptualize race and racism as an American dilemma to be played out in shades of black and white. ....

Sabo, Don, Jansen Sue Curry, Tate, Danny, Duncan, Margaret Carlisle, Leggett, Susan.

The Portratyal of Race, Ethnicity and Nationality in Televised International Atheletic Events

Sabo, Don, Jansen Sue Curry, Tate, Danny, Duncan, Margaret Carlisle, Leggett, Susan.
Amateur Athletic Foundation of Los Angeles.

1995


訳出はインターネットサイトのレポートより
http://www.aafla.org/9arr/ResearchReports/ResearchReport4_.htm

アメリカのテレビにおいて、国際的なスポーツイベントがどのように報道されるか、検討する報告書である。

1988年から1993年までの、1988年の冬期オリンピック、1990年の Goodwill Games、1991年の Pan American Games、1992 年の冬期オリンピック、1992年の バルセロナ・オリンピック、1993年の World University Games、 1993年の World Track and Field Championshipsを扱う。 いくつかのネットワーク局から、競技や選手紹介、開幕式や閉幕式などの放送から、人種、エスニシティ、ナショナリティの扱いを分析した。

スポーツイベントにおける人種関係が学術的に注目されたのは1960年代後半である。1970年代から80年代までに、スポーツ選手が色によって人種主義的な叙述がなされるとして、スポーツ組織は批判されてきた。いくつかの研究は、テレビで放映されたスポーツは、人種的なステレオタイプを補強することを示している。1990年代には、マイノリティ擁護する団体の圧力が増加し、公共的な関心になってくると、スポーツメディアの専門家たちも注目するようになってきた。

・全ての競技において、スポーツプロデューサーは、人種的に偏りない報道を行った。アメリカのプロダクションでは、外国人選手よりも、アメリカ人の選手をインタビューすることが多かったが、インタビューを受けるものは人種やエスニシティとは関連がなかった。マイノリティに偏見的な扱いを避けるための努力はなされており、多文化状況におけるバランスの取れたプロデュースがなされている。

・人種やエスニシティ、ナショナリティの扱いは、プロダクションによって異なっていた。World University Gamesでは、白人のナレーターがフューチャーされ、競技の解説に加え、会場となったバッファローの町のエスニック料理店のガイドをしたりしている、一方、Goodwill Gameでは多様なナレーターが多言語で報道し、先例がないほどの翻訳者を用いていた。 コメンテーターが人種について言及することはめったにないが、エスニシティには言及することがあった。アルバニアやボスニア、キューバの選手は、民族紛争の歴史などの背景の説明が加えられている。

・黒人スポーツ選手は、ネガィブな扱いをされていない。これまで白人のフットボール選手は黒人の選手よりもよく賞賛されるといった研究があったが、この調査ではこうした傾向は見られなかった。肉体的特性が多く使われることはなかった。また、人種とエスニシティーによる肯定的な評価の数の違いは統計的に認められなかった。 ・アジア人スポーツ選手は、しばしば文化的なステレオタイプによって叙述されている。成功のためには、禁欲的で慣習的であり、働き過ぎ、といったようなアジア人スポーツ選手が叙述されていることがある。また東洋と平静、不可解な内的強さと神秘性など感情に関わる描写が取り上げられると同時に、身体的特徴がしばしば言及されることが統計的に確認されている。文化的な違いはグローバルな運動競技のイベントを豊かにしはするが、多くのアメリカ人によって持たれている人種的ステレオタイプを反映してもいる。

・スポーツ選手の抗議に関する場面の分析から、コメンテーターはヒスパニックを好意的に扱うため意識的に努力しているようであった。アメリカン・ドリームや人種の起源、政治的な抑圧などに言及することで、成功や上昇といったイメージが形成されている。

・コメンテーターやインタビュアーにマイノリティが少ない。コメンテーターとインタビュアー合わせて、白人が89%を占め、黒人は10.5%、ヒスパニックやアジア人は1%未満である。現実の人口比と比べて、明らかにテレビスポーツのコメンテーターやインタビュアーは少ない。コメンテーターだけでは、白人が92%、黒人が8%、ヒスパニックやアジア人はいなかった。インタビュアーでは黒人が39%と増加し、ヒスパニックが6%、アジア人が3%などとなっている。また、黒人は黒人にインタビューを、白人は白人にインタビューをという傾向が見られている。

・テレビ報道はナショナリスティックなバイアスを反映している。コメンテーターは、共産主義諸国あるいは旧共産主義諸国からのスポーツ選手を特徴づけている。機械的で非人間的で感情がない人間として描いている。一方、暖かく公平で人道的なのはアメリカとその同盟国の選手の特色とされている。中国や東ドイツのスポーツ選手の薬物使用に関するコメントからは、アメリカのスポーツ選手も同様に薬物を使用するという事実を無視しているように見える。アメリカの選手や家族をより多く取り上げ強調する傾向もある。コメンテーターやインタビュアーは、しばしば元選手であり、外国のスポーツ選手よりもアメリカのスポーツ選手の知り合いが多いようである。


ソルトレークの冬期オリンピックでは、愛国心の過剰さなどが問題になっていたが、この研究と比較してみるとたいへん有意義だ。日韓ワールドカップはどうだろうか??


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ranslated & Summarized by 日吉 昭彦
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