....As the UK population demographics shift and the inheritance of cultural diversity from our colonoal past became more manifest, television is clearly failing to keep up to speed....
Commission for Racial Equality
2000年11月20日から12月17日までの4週間、イギリスの地上波テレビ5局(BBC1、BBC2、ITV、Channel 4, Channel 5)で放映されたテレビ番組のうちでも、視聴率上位10位までの番組を対象に、民族的マイノリティの表現について研究した報告書である。
サンプルとして204の番組が収録された。
ジャンルとしては以下のようなものがある。
クイズやゲーム(全体の17%)
ドキュメンタリー(全体の16%)
ソープオペラ(全体の14%)
消費者向け番組(全体の9%)
刑事・犯罪もの(5全体の%)やコメディー(全体の5%)、現代ドラマ(全体の5%)
それ以外は映画
民族ごとのカテゴリーで登場人物を内容分析し、現実の人口比と対応しているかどうか比較を行った。
全体的に、民族的マイノリティのテレビにおける表現は、数えられた人物のうちの8.4%であった。
一方、アメリカから輸入された番組(主に映画)ではその割合が高い。
アメリカ制作のものでは、民族的マイノリティは11.8%になり、イギリス制作のものでは6.9%であった。
さらに、イギリスのテレビでは、イギリスを訪問した民族的マイノリティ(政治家など)を除外した場合では、イギシス在住の民族的マイノリティの数よりも、テレビの中の民族的マイノリティの割合が少なくなっている。
2001年のイギリスのOffice of National Statisticsによると、イギシス在住の民族的マイノリティは6.7%であるが、テレビでは5.2%であった。
黒人の人物は実際の人口比(2.1%)よりも、テレビでより頻繁に取り上げられており3.7%となっている。
アジア人の人物(インド人/パキスタン人/バングラディッシュ/他、を含む)は。最も過小な表現となっている。現実と比較すると、アジア人は3.7%の人口であるが、テレビでは目につかず、0.9%となっている。訪問者を加えても1%である。
その他の民族的マイノリティは(中国人/ほか)はイギリスの人口の0.6%であるが、テレビ番組では0.2%しか数えられなかった。
両親の民族が異なるものは、イギリスの統計では0.4%であり、テレビでも同じ0.4%の割合であった。
民族的マイノリティは、重要な役を担っているとは言いがたい。
9.4%が付随的な役割、8.4%が脇役的な役割、5.7%が主要な役割となっている。
フィクションの番組においては、主要な役割の人物のうち15%、脇役的なもののうち29%、付随的な役割のうち56%が民族的マイノリティであった。
一方、事実をもとにした番組では、主要な役割の人物のうち3%、脇役的なもののうち3%が民族的マイノリティであった。
全体的に、民族的マイノリティは「少し話すだけ」の登場人物として描かれやすく、 民族的マイノリティの66%がこうした役割であった。それに対して白人は40%となっている。さらに、町の声として、あるいは非常に短いインタビューを受けるものとして描かれやすい。白人が4%なのに対し、民族的マイノリティは21%である。事実をもとにした番組における貢献という点からも、民族的マイノリティがマージナルな役割を担うということについて示唆できる。事実をもとにした番組に登場した民族的マイノリティのうち26%は、個人的な経験について話すか、その話しがあまり大事でないか短すぎる。白人の場合は11%のみである。24%は音楽演奏家やエンターテイナーであり、白人は11%である。
こうした結果から、民族的マイノリティが取るに足らないような役割を担っていることが分かる。
ガーデニングや料理、趣味、関心などの番組では、中心的な役割に担う登場人物の17%が白人であるが、民族的マイノリティはたった2%にすぎない。特に料理番組ではほとんど目につかない。
本調査の調査項目では民族的マイノリティに対する明確な偏見を調査することはできないが、微妙な表現と描写の形式が調査されれば、やっかいでがんこな問題に関心が向くことになろう。
同じ黒人の人物でも、黒人女性の45%はより「西洋的に」描かれ、それは男性の場合は17%に過ぎない。「ebony」の黒人男性は30%であるが、女性は11%である。 これは一つのバイアスである。民族的マイノリティーは白色に対する理想へ沿うように描かれている。不承不承ながらスクリーンに入ることを許されているかのようである。こうした結果から、文化的多様性の表現と描写に関する中心的な問題が計られるであろう。
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Contents Analysis Review |
製作/著作 日吉 昭彦/ひよし あきひこ copyright 2002 Akihiko HIYOSHI all rights reserved
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