....Roma community leaders supported this conclusion and asserted that the ongoing stigmatization of Roma as criminals generates tensions in society and incites ethnic hatred....
Anguelova, Kamelia
ブルガリアのメインストリーム・メディアにおける民族的・宗教的マイノリティの描写に関する調査研究である。旧共産圏のメディアの論調が分かる分析は貴重で、複雑な民族問題を抱えるバルカン地域におけるこうした研究は、近代の国際関係を読み説く上でも面白い。
報告書では、内容分析の数量的結果と、これらを踏まえた国内におけるメディアイメージに関する活動、記事の詳細な定性的分析が報告されている。
1997年10月1日から1998年3月31日までの、ブルガリアの大新聞の記事を内容分析している。
1096の記事を分析した結果、ブルガリア系ローマ人に関する記事は61%を占め、トルコ系は16%、ブルガリア系ムスリムは13%、新興系宗教グループ:10%という結果であった。
以下の数表はWWWから訳出して掲載
ネガティブな記事 ポジティブな記事 中立的な記事 全体記事からの割合 記事数 ローマ系 336 32 236 61 665 トルコ系 48 11 107 10 176 新興系宗教者 76 3 28 9 116 ブルガリア系ムスリム 46 8 68 17 139 合計 506 54 439 67 1096
調査は、1997年4月から1997年9月までの半年間に行われた調査と比較検討している。
半年前の期間の調査と、調査期間中の結果では、中立的な報道の割合の増加が見られている。調査対象期間中のメディアにおける民族的・宗教的マイノリティの報道が寛容になってきたことを示している。
ただ、マイノリティー集団の記事は、全体的に減少しており、一方ではこれが中立的な記事が増えたことの説明でもある。
ブリガリアの国内の新聞におけるマイノリティーのメディア・イメージについての討論が行われ、1997年10月には「Human Rights Project」が国際的な専門家やジャーナリストを集めて、「メディアのなかの少数派:真実と偏見」国際会議を開いている。民族的・宗教的マイノリティの描写における公的な対話はブルガリア初の試みである。
この会議ではブルガリアにおけるローマ系コミュニティの描写に焦点が当たった。 「Human Rights Project」は二年に渡るプレスの調査結果から、メインストリームメディアのローマ系の人々に対する揺るがない敵意や否定的なバイアスについて議論した。また、ローマ系コミュニティーのリーダーは、メディアが社会に緊張をもたらす犯罪者としてのローマ系として烙印を押し、人種間の憎悪を刺激すると述べている。
多くの記事でローマ系が犯罪者としてのイメージを定着させている。
トルコ系はエスニックな人々として、あるいは移民としてのイメージが反映されている。集団としてのトルコ系と、政治エリートとしてのコミュニティの運動の指導者の表現には、大きな違いが見られる。
ブルガリア系ムスリムは、次世代の将来についての記述が多く、新興系宗教者は、カルトや危険な犯罪者としての記事が多い。
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Contents Analysis Review |
製作/著作 日吉 昭彦/ひよし あきひこ copyright 2002 Akihiko HIYOSHI all rights reserved
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