.....The media in Canada have come under pressure to change and adjust.....
Fleras, Augie
カナダという多文化社会における、メディアと人種・民族的マイノリティの関係の本質について問う論文。ニュースやテレビ番組、広告における問題を明らかにし、多文化社会の政治や運動のなかで、メディア表現の問題点を鋭く分析している。
マスメディアは不均衡で、バイアスがかかり、そして人種・民族的マイノリティの報道は、無視されない場合では、不正確で、その多くは侮辱され続けており、ステレオタイプ化され、漫画に描かれるようであるとされてきた。支配的な白人文化という恐れとファンタジーを通してろ過されるような表現がなされている。
モントリオールの地下鉄における広告掲示板に関する最近の研究で、Fo Niemi とMario Salgadoによると、全163のディスプレイのうち人種・民族的マイノリティを扱っていたのはたった一つだけであった。
Robert MacGregorの研究は、30年以上に渡り雑誌「Maclean's」における人種・民族的マイノリティの女性が不可視であることを強調している。ほとんどは役割を制限されていた。
1984年の英語放送の調査では、少数派はドラマの登場人物の9%、ニュースアンカーのうち2名、レポーターのうちの4名、ニュース・ゲストの5%、音楽番組やバラエティーショーの参加者のうち6%であることが明らかになった。
1984-88年に行われた広告に関する全国調査からの統計によると、人種・民族的マイノリティは広告の7%に見られ、3名がアルコールの広告に、11名がオンタリオ政府広告に含まれていた。さらに肯定的ではないという結果であった。
1987年のACTRA(Alliance of Canadian Cinema, Television and Radio Artists/カナダの映画、テレビおよびラジオ芸術家の連合)の研究では、人種・民族的マイノリティの俳優はカナダのステージ上の登場人物のたった3%、コマーシャル中の3%およびテレビ芸能人の5.5%未満しか含まないことが分かった。
一方、MediaWatchの近年の研究では、カナダ人が制作したテレビショーの抽出されたサンプルでは、少数派が16.6%を占め、いくらか改善したことが指摘されている。
重要な意志決定の地位に人種・民族的マイノリティがいないことが問題である。
また、"whitewashing"が問題である。
ステレオタイプ化した人種・民族的マイノリティイメージや、社会問題として扱われやすいこと。トークンとして扱われやすいことなどが問題としてあげられる。
ほか本論文では、メディアごとのロジックや、プロパガンダ、差別と人種主義、オルタナティブなメディアなどの分析が行われている。
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製作/著作 日吉 昭彦/ひよし あきひこ copyright 2002 Akihiko HIYOSHI all rights reserved
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