.....The world of prime time broadcast television does not reflect the diversity that is apparent in the world outside the screen, particularly the world of children....
Children Now
1999年秋にアメリカで行われた、プライムタイムの娯楽番組を対象とした内容分析調査の報告書である。
ネットワーク6局で放映された娯楽シリーズもの番組で、夜8時から11時(日曜は7時から11時)までに放映された、1999年秋の第一、第二、第三エピソードが分析対象である。
登場人物の「多様性」を、「人種・民族」「ジェンダー」「職業」「年令」などの観点から分析している。
92の番組の274エピソードから、1477名が分析されている。
結果の概要は以下のとおり。
対象となった番組のうち61%は、登場人物の「人種・民族」的「多様性」がある番組であった。
しかし、レギュラーで登場する人物が「人種・民族」的「多様性」のある番組は40%以下である。 オープニングのクレジットで「人種・民族」的「多様性」が表示されるのは17%のみであった。
登場人物全体では「多様性」が認められるが、より重要な役割を持つ中心的な人物に着目すると「多様性」は認められない。
登場人物別にみると全1477名の登場人物のうち、白人は80%、アフリカ系アメリカ人が13%、アジア大平洋系アメリカ人が2%、ネイティブアメリカンが0%、ラティーノ・ヒスパニックが3%などとなっている。
レギュラーで登場する人物では、82%が白人、13.8が%がアフリカ系アメリカ人で、それ以外の「人種・民族」は過小な表現である。アフリカ系アメリカ人の登場人物の半数は連続ものコメディーに登場し、ラティーノ・ヒスパニックやアジア大平洋系アメリカ人はドラマで登場することが多い。アジア大平洋系アメリカ人がSFで登場することが多い。
全登場人物の62%が男性で、38%は女性でであり、女性の過小な表現が目立つ。 「結婚しているかどうか」という項目で、「結婚しているかどうか分からないもの」は男性が30%なのに対し、女性は17%と少ない。番組では女性の登場人物にとって「結婚しているか」というアイデンティティが重要視されていることが分かる。
白人登場人物は、非白人登場人物よりも、職業的に高い地位で描写されることが多い。
近年、CATVなど多チャンネル化で日本にいながらにして、アメリカで行われた調査対象となる番組を見ることができる。この調査では「Angel」「Buffy」「ER」「Friends」「Seven Days」「Star Treck」「Third Watch」「X-Files」などが分析されているが、日本でも人気の作品である。ただ、日本に輸出されているこれらの番組は、より「White Oriented」な番組が多いような気がするのは気のせいだろうか。
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Contents Analysis Review |
製作/著作 日吉 昭彦/ひよし あきひこ copyright 2002 Akihiko HIYOSHI all rights reserved
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