| 年度 | 2008 |
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| 科目名 | 文学 |
| 教員名 | 小林 千草 |
| 授業概要 | 個々のことばが表現という行為を通じて、一つの文学作品に結晶していく。その過程を、自ら作家活動をする者としての内省を含む分析を通じて把握し、人間にとって文学とは何か、ことばとは何かを探求する。 今年度は、まず、夏目漱石の『三四郎』を題材に、美禰子の使う女ことばを手がかりに、ことばに託された心理や心情を分析・解明していく。その際、漱石の他の文学作品の例も豊富に引用し、漱石文学へのいざないともしたい。ついで、女ことばを江戸時代、室町時代へとさかのぼり、女性の表現行動の歴史を把握し、再び、近代・現代へと戻って、近未来の女性のことばや表現につき、どんな展望が得られるか、ともに考えてみたい。女ことばをたどることは、ある面では、日本女性史(文学が女性をどう描いてきたか、その虚と実をはかる)を概観することともなる。女性史は、同時に「生命」(いのち)と「愛」の歴史でもある。コミュニケーションの受け手である男性にとっても無縁な世界ではない。なお、「生命」(いのち)は、自然との共生によってつちかわれている。したがって、「人」(ひと)と自然の共生史という点にも、眼を向けることになろう。 |
| 授業計画 | 講義ガイダンス ○文学とはなにか-先入観と限界を越えて ○テキスト・参考書などの紹介 自己の文学体験をふりかえり、他人の文学体験・文学観を聞こう(I)-グループディスカッションを導入することもある。 ○テキスト導入Iーー女ことばって、何だろう? 自己の文学体験をふりかえり、他人の文学体験・文学観を聞こう(II)-グループディスカッションを導入することもある。 ○テキスト導入IIーー男ことばって、何だろう? 湘南・鎌倉・横浜の文学風土に親しむ(I)-地図上の文学散歩 ○テキト導入Ⅲーー1000年前の女ことばと男ことばを少し味わってみよう 湘南・鎌倉・横浜の文学風土に親しむ(II)-地図上の文学散歩 ○テキスト導入Ⅳーー夏目漱石の作品群と『三四郎』 漱石『三四郎』における美禰子と三四郎の会話よりⅠ 漱石『三四郎』における美禰子と三四郎の会話よりⅡ 漱石『三四郎』における美禰子と三四郎の会話よりⅢ 漱石『三四郎』における美禰子と三四郎の会話よりⅣ 漱石『三四郎』における美禰子と三四郎の会話よりⅤ 女ことばの歴史ーー江戸時代Ⅰ 女ことばの歴史ーー江戸時代Ⅱ 女ことばの歴史ーー室町時代 まとめーー現代の女ことばと男ことば/近未来の男女のことばはどうあるべきか/人間としての表現史/ことばを映す文学の役割 ※流れのなかで、ビデオ・録音テープを利用することもある。また、現在の映像文化(絵画・写真・漫画を含む)は、いかに女性の言語行動(ことば)を描いているかについての分析的考察を、課題に課することもある。 |
| 評価方法 | 出欠票の代わりに、毎回、アンケート・質問に答える形でのミニレポートを実施し、その積みかさね(1)を、期末試験(2)と合わせて総合的に判断して評価する。やむをえず欠席した者は、自主レポートの提出が望ましい。また、テーマを深めるために小課題を課すことがある(3)が、逐次、総合評価に組み込まれていくので、努力はむくわれることになる。 成績評価は、(1)(2)(3)を総計して、最終的に100点で換算するが、「質問に答える形でのミニレポート」は時間内で真剣に取り組み、質問意図に応じた内容であればA評価、「テーマを深めるための小課題」は、締切日を守り、形式に不備がなく出題意図に応じた内容であればA(特に優れた内容だとAA)であり、内容不足や取り組み意欲の薄さに応じて、B~Cへと評価が低下する。欠席や小課題未提出が続くと、(1)(3)が加えられないので、D評価になる可能性もあり、各自気をつけるように。 |
| 教科書 | |
| 参考書 | |
| メッセージ | 文学を理解する第一条件は、柔軟な感性です。感動する心を忘れないで教室にのぞんで下さい。過去の知識や成績は、二次的なもの。新たな第一歩を踏み出しましょう。テキスト を使って授業を具体的に進めていくが、適宜プリントも配付する。参考書は 授業の流れの中でおりおりに紹介するが、図書館の文庫コーナーで多くの作家やエッセイに親しんでおくこと。新聞の文化欄・読書欄にも目を通しておくこと。 |