日本文学論

年度 2002
科目名 日本文学論
教員名 田川 邦子
授業概要 日本文学の特質や傾向を、おおまかに定義づければ、きめの細かい抒情性と、抜ん出た個性の価値を評価するよりも、共同性を重視するということにあるのではなかろうか。前者は「万葉集」以来の、和歌文学の伝統や、王朝時代の歌物語によくあらわれている。中世・近世の連歌と俳諧は、共同性を母胎に成立してきた文学ジャンルだ。歴史や社会の変転動乱の中に、人間の運命を見すえるタイプの重厚な作品は、中世になってようやく成立する。その系列を引く江戸時代の詩劇(人形浄瑠璃)も、ほとんどの作品は、複数の作者の合作である。日本人の強い個性は、文学のどのような面にいちばんよく表現されてきたのだろうか。さまざまな側面から日本文学をながめ、検討する。
授業計画 「万葉集」の中の二つの事件
歌物語の世界と「源氏物語」
「平家物語」論
「忠臣蔵」成立論
「座」の文学とは何か―連歌・俳諧論
芭蕉から蕪村、一茶へ
個性と文体(日本人の自叙伝―「折たく柴の記」と「福翁自伝」)
評価方法 1.期末に提出するレポート
2.出席日数
教科書
参考書
メッセージ あまり肩のこるような授業ではなく、エピソードをつないで、たのしく聞けるような授業にしたい。