時事問題B

年度 2007
科目名 時事問題B
教員名 未定
授業概要 「時事問題」とは何だろうか。国内、国際を問わず、また、政治、経済、外交など硬派の問題だけでなく、文化、スポーツ、芸能などのやわらかい社会問題も含まれるだろう。生活人として日々、出会う切実な問題といってもいい。それらの日々生起する出来事に、どんなスタンスで取り組むのか。真正面から、ハスに構えて、あるいはそっぽを向いてやりすごす・・・いろいろな取り組み方があるだろう。そして、できれば、その問題のルーツ、歴史的な根っこ、記憶をたどってみる。過去に向かって投げたブーメランが、再び手元に帰ってくるような方法、“温故知新”の方法を心掛けたい。雑誌編集者生活40年あまりつづけて、いちばんの財産はさまざまなジャンルの人たちに数多く会い、取材してきたことだと思う。私は「教える」という訓練を受けたことがないので、我流で何とかその経験を手渡すつもりで、授業を進めてみたい。新知識、体系的な知に関しては読書やインターネットで仕入れてもらいたい。現在と過去をぶつけてみることで、“考えるヒント”が得られないだろうか。取材した人たち-老若男女、職業もさまざまな人たち-が身につけた“知恵”、知識よりも“知恵”をもとにした“考えるヒント”になればいい、と願っている。考えることが、元気に生きて行く源になればいい、と高望みしている。
授業計画 日本社会の流れは「共同体」社会から「個」的社会へと動いている。企業のあり方も、かつて“日本株式会社”といわれた時代とは様変わりしている。問題となった「ライブドア」などのIT企業の動きを見るだけでも、会社の変貌ぶりがよく分かる。先年、長嶋・王対談をしたとき、2人は異口同音に「私たちの頃は、よき組織の中で生きて、そこに骨を埋める、ということを信じて疑わなかった」と言った。今は、イチロー、松井など次々に“共同体”的日本のチームからアメリカ大リーグへと飛びだしている。個人のレベルでも、企業のレベルでも、「個」がきわ立ってきた。その大きな転換点は1974(昭和49)年である。オイルショック、田中角栄内閣退陣、ウォーターゲート事件でニクソン大統領辞任、長嶋茂雄現役引退、ゴーマン美智子ボストンマラソン優勝、長谷川町子「サザエさん」新聞漫画連載終了、五輪憲章からアマチュア規定削除、小野田寛郎元少尉ルパング島より帰還、台湾出身元日本兵中村輝夫モロタイ島より帰国、セブンイレブン第1号店オープン・・・など、その後の日本の変化の予兆を感じさせる出来事が相次いだ。1974年を基点にして、「会社とは何か」「戦争責任」「長嶋とイチローと天皇制」「中国と日本」「日本語」などの問題を考えてみたい。
そのような授業をすすめる中で、毎回でなくても、そのときどきに起こる「時事問題」について、みんなでフリーディスカッションができればいいと思っている。前の授業であらかじめテーマを決めておき、次回の授業の一部をディスカッションにあてる。そんなやり方も試みてみたい。
評価方法 出席日数とレポート(2000字程度)をもとにする。
教科書
参考書
メッセージ 脳だけで考えるのではなく、全身五感で考えるように、各自で工夫してほしい。