現代作家論

年度 2003
科目名 現代作家論
教員名 田川 邦子
授業概要 井上靖の小説を読む。井上靖は1991年82歳で亡くなった作家であるから、現代作家の一人に数えてよいであろう。彼の文学的出発は意外におそく、1949年(42歳)『闘牛』を発表して創作活動に入り、翌年芥川賞を受賞した。その後『天平の甍』『氷壁』『おろしや国酔夢譚』などの傑作を書き、数々の賞を受ける。東アジアの古代・中世の世界に関心を寄せ、いわゆる西域小説『敦煌』『楼蘭』『蒼き狼』などの作品もあるが、日本の歴史に取材した『淀どの日記』『後白河院』『本覚坊遺文』など、描いた世界は多方面にわたる。『あすなろ物語』』『しろばんば』など自伝的小説は自分の幼少年・青春時代を描いたもので、親しみを持てる作品である。彼は終生詩人であり、美術にも深いかかわりを持ち、それらが彼の文学をささえているといってよいだろう。
授業計画 毎回の授業のはじめには、『井上靖全詩集』から選んだ詩を一篇づつ読み、それから授業に入る。授業で取りあげる作品は以下の通り。
『闘牛』と『猟銃』
『あすなろ物語』
井上靖の小説と詩
『敦煌』
『蒼き狼』と歴史小説論争
『後白河院』
『おろしや国酔夢譚』
『天平の甍』
評価方法 授業中に提出する感想文と学期末のレポート。出席状況。
教科書
参考書
メッセージ 一人の作家の作品をまとめて読むという読書体験をすることになる。読書の楽しさ面白さを身につけてほしい。テキスト追加分『しろばんば』新潮文庫『おろしや国酔夢譚』文春文庫(文芸春秋社)『敦煌』新潮文庫『楼蘭』新潮文庫『天平の甍』新潮文庫