対アジア外交史A

年度 2003
科目名 対アジア外交史A
教員名 山口 博一
授業概要 対アジア外交史のAとBとはそれぞれに独立した科目で、別個に単位を取得できる。しかし内容的にはこの二つは連携している。日本のこれまでのアジアとの関係は非常に内容が豊富なので、それを学ぶにはひとつのセメスターで週1回だけというのでは足りないからだ。その意味ではなるべく両方を続けて履修することをすすめたい。AもBも討論を重視する。どちらも、最初の時間に、そのときに日本がアジアとの関係で当面しているいくつかの重要な課題をテーマとして皆で決め、講義をはさみながら討論してゆく。AとBが独立しているので討論の課題は重ならないようにしたいが、うまく行くとは限らない。これを書いている03年2月上旬現在も、たとえば朝鮮半島情勢、イラク情勢などが予断を許さず、しかもそれらは日本にとって大きな意味を持つからだ。
授業計画 対アジア外交史A,対アジア外交史Bとも、最初の時間に討論のテーマをいくつか決めてそのセメスター中それを追いかける。その中から出てきた問題点に答える形で時々講義を行い、問題を深めながら参加者に投げ返す。
評価方法 小テストを行うが、討論を重視してゆくので普段の発言を評価することになるだろう。短いものを書いて発表してもらうかもしれない。
教科書
参考書
メッセージ 私の担当科目の中では、地域研究入門や地域研究Dが個々の地域や国に学生の関心を向けようとするのに対し、この対アジア外交史ではそれらの諸国と日本との関係に注意を払います。いま日本とアジアとの間では驚くほど多くの懸案事項があります。朝鮮半島の分断と日本、ODA(援助)の使われ方、歴史教科書、靖国神社、戦争責任と戦後補償、日米安保と有事法制化、アフガン戦争、イラク危機、憲法第9条と集団的自衛権、日本における外国人の地位などなど。それらに関心を持ってほしいし、持っている人たちに参加してほしいと思います。これらの事柄について知っておくことはアジアの人々に対する隣人としての責任ではないでしょうか。