コミュニケーションと文化

年度 2003
科目名 コミュニケーションと文化
教員名 藤巻 光浩
授業概要 この講座では、コミュニケーションと文化との接点を考察する上で重要となるクリティシズム(批評学)について講義する。コマーシャル、テレビドラマ、新聞、電車の吊広告、デパートのショーケ ース、雑誌、そしてインターネット、等々。我々は圧倒的な情報の中で、生きている。しかも、その情報が形成する文化に対して帰属意識(アイデンティティ)を形成して生きている、ということもできるだろう。特定のジェンダーへの帰属意識を持っているかもしれないし、特定の民族意識を持っているかもしれない。そんな我々の帰属意識と文化の交差点に焦点を当て、批評する力を養う予定だ。クリティシズムとは、自分が帰属意識を持つ文化に対して、なんらかの解釈・判断を加え、それを発信し、再び文化を形成することをその活動の目的とする。したがって、クリティシズムにおいてコミュニケーションは大きな位置を占めている。特に、この授業では「メディア(の作るイメージ)の問題」、「歴史との対話(過去の思い出し方の違いによる文化・帰属意識形成)の問題」、「ジェンダー(性差決定と帰属意識)の問題」、「民族(の帰属意識)の問題)」を中心に、帰属意識と文化形成の接点をコミュニケーションの問題として扱って行く予定だ。そして、諸君はこれらのトピックスを応用して実際に批評を書くことになる。
授業計画 第一部 基本的な方法論
1. オリエンテーション
2. コミュニケーションとは?文化とは?
3. 基本的なテキスト批評(賞賛と批判)
4. ドラマとしてのコミュニケーション(ドラマティズム)
第二部 トピックス別方法論
5. 大きな物語と大衆文化(消費文化)
6. 歴史との対話I(過去とのコミュニケーション)
7. ポストモダンの幻影(シミュラクルとコミュニケーション)
8. ジェンダーから見たコミュニケーションI(イデオロギー批評)
10. 記号としてのコミュニケーション(記号学)
11. スポーツ映像と身体コミュニケーション(ビジュアル批評)
12. ジェンダーエスニシティーから見たコミュニケーション(ポストコロニアル批評)
13. ジェンダーから見たコミュニケーションIII(クイアー理論)
14. ポスト構造主義入門I(フーコーとセクシュアリティー)
15.ポスト構造主義入門II(精神分析学とまなざし)
16.歴史との対話II(トラウマの記憶とコミュニケーション)
第三部 批評実践
17.学生による批評の発表
18.まとめ
評価方法 レポート二回(第一回目=20パーセント、第二回目=40パーセント)、出席=20パーセント、参加=20パーセント。参加とは、週一の宿題の提出と授業への貢献の度合いを指し示す。詳細を記したシラバスを授業初日に配布する。
教科書
参考書
メッセージ さまざまな批評学の方法論を広く浅く学ぶ。ここで紹介する方法論の中から自分の気に入ったものを見つけて欲しいと思う。その方法論を使って、興味を持った「文化」を選択し分析・批評することを課題とする。批評することとは、自分の暮らしている文化に関わり、その価値判断に関わることである。それと同時に、批評という手段を通じてその文化に影響を与えるというコミュニケーションそのものなのだ。要予習。